2011年度」カテゴリーアーカイブ

第110回 JOAコロキウム 報告

日 時:2011年9月14日(水)18:00-20:00(注意:定例の第3水曜日ではありません)

場 所:「新中野切手サロン」参加者:11名 + 居酒屋合流1名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ
グリーンスパン特集⑧『16 Days of Glory: Part II』(Bud Greenspan,1984,英語版,147分)(後半)①カール・ルイスの4冠物語の残り2本。200mと400mリレー。この映像もジェシー・オーエンスと対比させながらの新旧比較の4冠王映像でした。 ②ルガニスのダイビングは高飛び込みと板飛び込み2種目2冠、彼は1988年にも連続2冠を達成する。リーフェンシュタールの飛翔する身体映像と比較すると今ひとつかも。③体操男子団体の日米中の3つ巴。ビドマーとゲイロードを擁する米国チームの勝利。日本は中国に次いで3位であった。④シメオニvsマイファルトの女子高跳び決勝。マイファルトは16歳でミュンヘンで優勝し再度の対決に。⑤女子自転車ロードレース。米国2選手が接戦。ゴール直前のコース取りによる1インチの差の優勝決定。会場が沸いた。⑥男子体操個人総合の熱き戦い(李・具志堅・ビドマー)具志堅のぶつぶつは一体何と言っているのだろうか。⑦女子3000mの熱き戦い。ルーマニアのマルチカ・プイカが優勝するが、あまりなじみのない名前。皆さんご存じのデッカーと裸足のバッドの因縁の対決は、ゼッケンをちぎり取るデッカーの執念を見た。⑧ヘンリー・マーシュの敗者の物語。何故フィナーレを飾るのだろう?グランド内への闖入者も描かれていた。これでグリーンスパン特集は終了しました。

後半:若手研究者の研究ノート他:
ドイツのお墓巡り(リーフェンシュタールとレルヒ少佐)とヤーンのツルネン祭訪問の紹介(中央大学市場さん)レルヒ少佐の墓の所在が日本の書物では間違っているそうである。ヤーンのツルネン祭は年代別参加のスポーツ祭であるが、日光浴をする若者達の姿も写真で紹介された。早稲田の院生青木さんは古代エジプトの王の走行儀礼について報告。修論の一部だそうだが、30年で王は身体的・魔術的力を示すために走ることでその力を誇示したそうである。走れないと退位しなくてはならない。この王殺しと王の再生復活の儀式の話に関心が高く多くの質問が出ました。最終稿が楽しみである。私の方からは、13日開催の東京ビック・トーク「石原都知事との議論」での2020年招致関連のトークショーについて報告しました。国民一体となった招致運動には一体誰がリーダーに? 政治も巻き込みスポーツ界が力量を発揮するには一体どのようにすれば、、、?との疑問ばかりのトークショーでした。

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。「もんし」からの合流者1名でした。

第109回 JOAコロキウム 報告

日 時:2011年8月9日(火)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:8名 + 居酒屋合流1名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ
グリーンスパン特集⑦『16 Days of Glory: Part II』(Bud Greenspan,1984,英語版,147分)(前半)グリーンスパンのオリンピック公式記録映画デビュー作といってよい作品です。
①カール・ルイスの4冠物語のうち100mと幅跳び。スローで見せると共に1936年のジェシーオーウェンスとの対比が面白い。②棒高跳びの米仏の激闘。キノンとビネロン(仏)vsタリーとビル(米)の長時間に及ぶ跳躍とパスなどの駆け引きが興味深い。 ③ようやくの中国のオリンピック復帰と大活躍のシーンの連続。男子体操の李寧、高跳びの朱建華、ピストルの許海峰、ダイビングや女子バレーの活躍などのほかフェンシングでアジア初の金メダルのルアン・ジュジェの活躍も。④セバスチャン・コーとスティーブ・オベットのライバルリー。1980年モスクワ大会の映像も交え、ベットが気管支炎で2日間入院する不調の中、2人の激闘をラストの歓喜と失意の棄権のコントラストで描いています。

後半:若手研究者の研究ノート:ドイツ・スポーツ研究の中のオリンピック。ドイツの市民クラブ、第1次世界大戦時の伝説(英独軍、戦争を中断してクリスマスキャロルを歌いサッカーに興じた両軍)、ナチスに荷担したカール・ディームと彼への批判メッセージ。カール・ディームの印象を大きく変えたショッキングな映像の3本の映像を元に、ドイツ研究の紹介。ドイツにサッカーを持ち込んだコンラート・コッホが映画化されたとのこと。その紹介映像が見られなかったのが残念。なかなかユニークな研究紹介。今後にもこうご期待。

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。

第108回 JOAコロキウム 報告

日 時:2011年7月13(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:8名(内:院生1名)+ 居酒屋合流1名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ
グリーンスパン特集⑥『栄光のオリンピック伝説:勇気と感動の100年史 100years of Olympic Glory』(下)(Bud Greenspan,1996,文藝春秋社、日本語版、89分)(後半)①1956年メルボルン大会と1960年ローマ大会のマレー・ロ
ーズと山中(水泳)のライバル関係、後に南カリフォルニア大でチームメイトになるが、「何故努力するか? 唯一の答えは喜びだ」と答えるローズ。友情、連帯、国の代表、頂点を極めること、ベストを尽くすこと、どれも喜びだと。 ②最多メダリストは誰? マーク・スピッツ、カール・ルイス、アル・オーター、加藤沢男?様々なヒーロー達が登場。スピッツは疲れて棄権しようとしてコーチの激怒されたこと、出場したことで最多メダル獲得となったという逸話でした。 ③負傷しても戦ったオリンピアン達:藤本俊(体操モントリオール)、シルケン・ローマン(スカル)、ジョン・
スティーブン・アクワリ(マラソン)など、、。アクワリのインタビューでの答えが最高である。「何故、怪我を押して走り通したのか? 私の国はスタートするためにメキシコまで送り出したのではない。ゴールするために5000マイルもの遠いところまで送り出したのだ」と。エンディングはジョン・イアン・ウィンの逸話:1956年メルボルン大会閉会式からの国別ではない入場行進実現の逸話。ワルチング・マチルダの意味と共に、オリンピックヒーロー達のお宝映像が盛りだくさんでした。本人の登場も貴重な映像ですね。

後半:新企画「院生による情報提供」:近代オリンピック競技大会における国旗国歌の廃止論。川本信正(1971)および小田部雄次(2010)の著作から国家国旗の廃止決議に関する資料提供。話題が新鮮でした。さらに詳細な確認が必要な資料です

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。

第107回JOAコロキウム 報告

日 時:2011年6月15日(水)18:00-20:00(定例の第3水曜日)

場 所:新中野切手サロン
(地下鉄丸ノ内線「新中野」駅、4番出口)
電話:03-6454-1405 住所:中野区中央4-1-3 BONITA新中野ビル6階
薬屋(一本堂)のあるビルの6階です。

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史

グリーンスパン特集⑤『栄光のオリンピック伝説:勇気と感動の100年史 100years of Olympic Glory』(下)(Bud Greenspan,1996,文藝春秋社、日本語版、89分)
前半:①最終聖火ランナーシリーズ:1936年ベルリンのフリッツ・シルゲン、1956年メルボルンのロン・クラークなど、珍しい映像とインタビューが興味深いものでした。無冠のクラークはザトペックに金メダル3個をプレゼントされています。ケニアの「草原のランナー」キップ・ケイノは1968年からケニア勢台頭の象徴。69人もの孤児を引き取り、教育機会を提供するなどの社会貢献の姿も。
1932年ロス大会で80mHと槍で優勝したベーブ・ディドリクソン=ザハリアスはゴルファーに転向し大活躍。ラズロ・パッパとテオフィロ・ステベンソンは共にオリンピック3連覇後プロボクサーに転向するも無冠。ピアニストとして有名なオステルマイヤー(仏)は1948年ロンドン大会で砲丸、円盤で優勝、走り高跳びで銅を獲得、「金メダルのピアニスト」となる。夫婦となったオリンピアン達数組の内、ワレリー・ボルゾフとリュドミラ・ツリシェチワの活躍、そこに絡むオルガ・コルブトの物語。珍しい映像のオンパレードでした。

後半:新企画「院生による情報提供」:黒須あかりさん、ローザンヌのミュージアムのOlympic Truce関連資料の紹介。

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。

第106回JOAコロキウム 報告

日 時:2011年5月18(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:11名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史
グリーンスパン特集③『栄光のオリンピック伝説:勇気と感動の100年史 100 years of Olympic Glory』(上)(Bud Greenspan,1996,文藝春秋社、日本語版、89分)(後半)

①重量挙げの「ポケットヘラクレス」スレイマノグルのブルガリアからトルコへの亡命と快挙後のアンカラの大歓迎パレードとブルガリア政府の同化政策批判の様子、②西田と大江の友情のメダルの収録とインタビュー、③ザトペックとアラン・ミムンのライバル物語。この、ミムンの逸話は参加者に感銘を与えたようで、話が盛り上がりました。
挿入映像には織田幹雄の3段飛びと国旗掲揚ポールの高さ、14歳で当時最年少金メダリストの北村久寿雄などのお宝映像が入っていました。日本語吹き替えのため、グリーンスパン特有のLay Lymanの抑揚を押さえたナレーションが看取できませんでしたので、英語版を一部上映し雰囲気を確かめました。また、Bad Greenspanの最後の記録映画:2010バンクーバー冬季五輪の栄光物語が現在アメリカのSHOWTIMEで上映中ですので、その情報提供をしました。

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。