特定非営利活動法人「日本オリンピック・アカデミー(JOA)」は、1978年に設立され、2018年には40周年を祝ったところです。設立の目的は、オリンピック憲章にもとづくオリンピズムを普及・深化させ、オリンピック・ムーブメントを拡大することです。
この40年間、「スポーツを文化、教育と融合させ、より良い生き方を創造することをめざす」という、オリンピック憲章のビジョンを達成するため活動してきました。その事業は多方面にわたります。JOAの活動は、上部組織である国際オリンピック・アカデミー(IOA)に高く評価され、2018年には、オリンピック・ムーブメントの功労賞である「アテネ賞」を受賞する栄誉に浴しました。これは多くの先達を含む、会員の皆さまの努力の賜物です。
現下の世界情勢にあっては、オリンピック自体が曲がり角にあり、多くの課題に直面しています。それ故に、人間の尊厳の保持と国際的な相互理解の増進をめざすオリンピック・ムーブメントの価値は増し、むしろ、より必要なものとなっています。したがって、JOA会員の皆さまや関係者が積極的に取り組み、力を結束してムーブメントを促進することには、大きな意義があります。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は、千載一遇のチャンスです。大会の成功に協力することはもちろん、大会後のレガシィの実現こそJOAが担うべきであり、その役割は大きいと考えます。今後とも、皆さまの積極的な参加とご協力をお願いいたします。
2021年5月25日
NPO法人日本オリンピック・アカデミー会長 望月 敏夫