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JOC「オリンピック・コンサート2013」報告

Olympic_Concert20132013年6月23日(日)17:00-、まさにオリンピック・デー当日、今年のオリンピック・コンサートが開催されました。これはJOCによるオリンピック運動の一環として毎年実施されているものですが、今年は、9月7日の2020年東京招致決定に先駆けて招致機運の盛り上げも鑑み、6月23日のオリンピック・デー当日に東京国際フォーラムのホールAにおいて開催されました。飯森範親指揮「東京交響楽団」演奏、ナビゲーター藤本隆宏氏のもと、2時間半の映像と音楽の競演、JOCスポーツ賞受賞者でロンドン大会出場のオリンピアン・パラリンピアン、2014年ソチを目指すアスリート達の登壇もあり、彼らの活躍を音楽と映像とトークで振り返り、また激励をしました。

JOAは例年のようにPTを編成し、展示ブースを出して広報活動をするとともにオリンピック運動を展開しましたので、簡単に報告させて頂きます。

JOAの展示ブースは、昨年と同様2020年オリンピック・パラリンピック東京招致委員会ブースの隣で多くの人で賑わいました。今年のJOA展示のメインテーマは「日本のオリンピック・レガシー」。來田理事を中心とした広報委員会および東海地区会員、真田理事、田原会員らの総力を挙げた力作ポスターのパネル展示(クーベルタン、嘉納治五郎、1964東京オリンピック、およびJOAに関するポスター)とチラシの配布を行いました。佐藤会員の努力によって実現した1964年の公式ブレザーの展示には、寄贈いただいた藤崎テーラーも駆けつけて飾り付けしていただきました。聖火リレートーチ4本(アテネ2本、北京2本)の展示と記念撮影、JOA パンフとスポーツ芸術協会の機関誌の配布など、様々な広報活動を行いました。さすがに聖火リレーのトーチの人気は高く、多くの方々にトーチを手にして記念撮影をして頂くことができました。今回はポスターの字を大きくして読みやすいようにし、詳細はチラシで勉強していただく方式に変えました。用意したチラシ200部はあっという間に裁けました。東海大学学生PTメンバー(写真)や中京大学の院生さん達の力によって、今年も多くの方々にトーチを手に持って笑顔で写って頂きました。

3度目の有料のコンサートでしたが、今回も多くのオリンピアン達の参加もあり、お客さんも思った以上に多く(約3000人)、成功裡に終わったと思います。今後とも、6月23日のオリンピック・デーの関連事業として、その時期の土日に実施して欲しいオリンピック運動イベントであることを痛感しました。また、この様なコンサートに参加することによって、多くのオリンピアン・パラリンピアン達がスポーツと文化を融合するというオリンピズムの精神に触れていたのが嬉しい限りです。JOA展示の撤収を終えて有楽町駅に向かう地下通路には多くのファンの皆様が行列を作ってオリンピアン・パラリンピアンの帰りを待ち受けていたのが印象的でもありました。

当日はJOA会員には残念ながらあまりお手伝い頂けませんでしたが、佐藤会員を中心とするオリコンPTの皆様、どうもご苦労様でした。ご支援いただいた企業の皆様にも感謝申し上げます。

 

PT:藤原庸介副会長、和田恵子理事、來田享子理事、真田久理事、田原淳子会員、佐藤政廣会員、和田浩一会員、木村華織会員、和田拓弥・石塚創也会員(東海大学生)、東海大学大津研究室の学生4人、大野益弘会員、舛本直文(JOAオリコンPT代表)

聖火トーチ協力:サムスン電子ジャパン(株)、日本コカ・コーラ(株)

写真パネル展示協力:フォートキシモト(松原茂章会員)、『スポーツと芸術』(スポーツ芸術協会)

(文責・舛本直文理事)

第132回JOAコロキウム 報告

  • 日 時:2013年7月24日(水)18:00-20:00 (ご注意:定例の第3水曜日ではありません。)
  • 場 所:「新中野切手サロン」 (地下鉄丸ノ内線「新中野」下車、4番出口 徒歩1分 ローソンのあるビル・ボニータビル6F)
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:①1992年アルベールヴィル大会の開会式(NHKの放映:日本語 2時間弱)
    前半:舛本より、GamesBids.comの招致候補都市の状況紹介、同サイトのオリンピック種目参入キャンペーン情報紹介
    後半:1992年のアルベールヴィル大会の開会式のNHKの国際映像を観ました。平野、工藤の両アナのコメントにはシンプルながらも含蓄があります。ヨーロッパ再編を遠心力(ソ連邦の崩壊)と求心力(EC)と表現し、また,ソ連やユーゴのように民族のアイデンティティ模索(分裂)とドイツの統一(統合)とも評します。1992年頃の時代状況をうまく表現していました。この1992年は同じ年に冬季大会と夏季大会が開催された最後の年になります。この大会には2人の組織委員会の委員長がいた珍しい大会でもありました。スキー3冠王のジャン K キリーとミッシェル・バルニエ、サボア県議会議長です。
    映像は1924年のシャモニー冬季大会(第1回大会)と1968年グルノーブル冬季大会も写しだし、フランスで3回目の冬季大会を紹介していきます。フランスの芸術は庶民的モチーフで演出されていました。フランスの大道芸を基調とした道化師2人が司会を務め、サボア県のローカル色も交えていました。プラカード嬢のファッションがとても奇抜です。雪だるまをモチーフとした丸いコスチュームがファッションのリーダーぶりを演出するのでしょう。ベートーベンの第九はEC統合の象徴の歌でもあり、東西ドイツ統一の象徴でもあります。開会式のアナウンスは手話でも通訳されていました。旧ソ連は五輪旗の元、5カ国に分かれて入場行進していました。カナダチームの入場が人気で、カルガリー大会の余韻がまだあったのでしょう。地元フランスでは開催国ながら3番目の規模のデレゲーションでした。開会式の儀式はプロトコル通り。開会宣言はミッテラン大統領でした。祝祭のパフォーマンスは少々退屈気味であったともいえます。
  • 居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義、少人数ながら話題は尽きませんでした。

第131回JOAコロキウム 報告

  • 日 時:2013年6月19日(水)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」 参加者:6名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:①1992年バルセロナ大会の閉会式(NHKの放映:日本語 2時間強)
    <前半>舛本より、GamesBids.comのサンクト・ペテルブルグのアコード会議のプレゼン情報紹介、同サイトの2018年YOG候補都市の評価状況の記事の紹介
    <後半>1992年バルセロナ大会の閉会式のNHKの国際映像です。工藤、福島の両アナの解説。初のボイコットフリーの大会でしたが、組織委員会のマラガイ市長はオリンピック休戦も、ローマ法王の平和メッセージも、ロンドン合意も守られなかったと嘆きました。サマランチ会長は「私の街、バルセロナ」と呼び「皆さんやりましたね、最高の大会だ」と褒めていました。選手団の入場行進は無く、第九にあわせて旗手団が入場。日本の旗手は中田久美選手。ホセ・カレーラスが音楽監督、オヨスのフラメンコがやはり演じられます。プラシド・ドミンゴとコーラス隊がオリンピック賛歌を歌う中、16人のことも達が掲げるオリンピック旗が退場。聖火が消える際には、ビクトリア・ロス・アンジェルスによるあのパブロ・カザルスの「鳥の歌」が歌われました。平和希求の名ソングですね。芸術と平和の祭典はこのような演出が繰り広げられました。次回のアトランタの演出ではモダンダンスパフォーマンス。マスコットの「イジーWhatizit」も登場し、ジョンソン、バルセロナ市長にオリンピック旗が手渡されました。コンピュータ合成のマスコットは初めてですね。炎を基調とした閉会式は最後まで見ることができませんでしたが、会の最後にはNHKのバルセロナ大会総集編「鳥たちの歌」の冒頭を見ました。パブロ・カザルスが国連総会で演奏した映像の中では、カザルスの「バルセロナの鳥はピース、ピース、ピースとなく」というメッセージも紹介されました。なかなか良い総集編の出だしでした。やはりこの閉会式も「芸術と平和のメッセージ」満載の閉会式であったといえます。コロキウムの参加者からはなかなかすばらしい閉会式であったし、NHKのアナ達も良い解説をしていたと評判でした。

★居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義、少人数ながら話題は尽きないのです。

 

2013年度JOAセミナー&オリンピック・レクチャー018 開催案内

日 時: 2013年5月26日(日) 10時30分~14時30分

場 所:明治大学駿河台キャンパス アカデミーコモン9階309B

資料代: 1,000 円(学生は無料)

昼食代:500 円

JOA セミナー:10:30−13:20

開会の挨拶: 海外セッション派遣委員会委員長 望月 敏夫

1. 嘉納治五郎と明治神宮外苑競技場:10:35〜11:10 発表 30 分 質疑 5 分
真田 久(筑波大学)

2. オリンピック・レガシーとYOG:11:10〜11:45 発表 30 分 質疑 5 分
舛本 直文(首都大学東京)

<IOA・NOA 関連セッション参加者による報告>
3. 第 11 回 IOA 理事者セッション参加報告 〜各国 NOA の活動の現状〜:11:45〜12:20 発表 30 分 質疑 5 分
藤原 庸介(JOA 副会長、日本オリンピック委員会理事)

(休憩・昼食をとりながら)

4. 第 16 回マレーシア NOA ユースセッション参加報告
往田 研人(東海大学学生)

5. 第 52 回 IOA 青年セッション参加報告
杉並 伸勉(東海大学学生) 勝俣 友里加(早稲田大学学生)

6. 第53回 IOA 青年セッション参加者によるプレゼンテーション
中林 辰馬(東海大学学生) ・堀 さやか(日本スポーツ振興センター) ・山口 佳世(日本スポーツ振興センター)

JOA オリンピック・レクチャー018(13:30~14:30)

講師:山口 香(JOA 会員、日本オリンピック委員会理事、筑波大学准教授)

演題:福田敬子先生に学ぶ
今年のオリンピック・レクチャーは、会員の山口香さんを講師に、今年2月9日に天寿を全うさ れた福田敬子先生(享年99歳)の生涯をふり返り、オリンピック精神に通ずる生き方 、人生哲学 に ついて学びます。

第130回JOAコロキウム 報告

日 時:2013年5月22日(水)18:00-20:00 (注意:定例の第3水曜日ではありません)

場 所:「新中野切手サロン」 (地下鉄丸ノ内線「新中野」下車、4番出口 徒歩1分 ローソンのあるビル・ボニータビル6F)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史

内 容:

・前半:野﨑先生より、国立近代美術館の1964年東京オリンピックデザインプロジェクトの報告。 ピクトグラム紹介など。舛本より、GamesBids.comのイスタンブール優勢の情報紹介、「スポーツを考える:「五輪教育」の充実を」の紹介

・後半:1992年ソウル大会の開会式の国際映像の後半を観ました。NHKの工藤三郎、平野次郎、福島敦子3キャスター、ゲストは鈴木大地氏。選手団の入場行進は日本(旗手中田久美選手)とEAUの同時入場行進、開催国スペイン(旗手フェリペ皇太子)のみ観ました。後半の開会式の文化プログラム、標語の「伝統から芸術へ」および「平和希求のメッセージ」をうまく描いていきます。公式セレモニーで、マラガル市長はオリンピック休戦の遵守のアピールをしますが、公式報告書にはその部分はカットされています。カタルーニャ語で挨拶するサマランチ会長、バルセロナの一市民とも述べます。オペラ歌手によるオリンピック参加と五輪旗の掲揚、巨大な一枚のオリンピック旗で全選手が覆われ、オリンピアン達がオリンピック精神のもとに一堂に会したことが演出されます。25回大会を記念した各大会の読み上げとホスト国の入場では、戦争で中止となった3大会の旗にはピカソの描いた平和の鳩の絵、すばらしい演出です。聖火の点火はおなじみのレボジョさんのアーチェリー。最後は、カタルーニャのお祭りの名物人間ピラミッド「カスティーヨ」の演技と6人のオペラ歌手(3代テノールのうちの2人、ホセ・カレーラスとプラシド・ドミンゴも登場)による共演。17曲のアリア、最後はアイーダです。これだけでも開会式に参加した価値があるすばらしい美声を堪能しました。平野キャスターは3点のコメント:スペインの懐の深さ、変わりつつある世界、集まることの重要性をあげていました。「芸術と平和のメッセージ」満載の開会式であったといえます。当日はスタンドにいた佐藤次郎さんもこんなにすばらしい開会式であったとは、当時は思いもしなかったという感想が興味深いものでした。

・居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義、少人数ながら話題は尽きません。20年種目採択1枠も話題となりました。