JOAコロキウム 第239回報告&第240回開催案内(2022/11/09)

第239回JOAコロキウム開催報告

・日 時:2022年10月19日(水):18:00-20:00
・場 所:Online  Zoom会議
・参加者:10名
・テーマ:「東京2020大会」1周年記念イベント参加報告、2030年札幌冬季大会招致など

Ⅰ.情報提供と意見交換
1.「東京2020大会」1周年記念イベント参加報告(師岡会員)
・10月16日、IOCと東京都の主催でイベント開催。テーマは「Thank you Tokyo」 バッハ会長が来日をキャンセルしビデオメッセージ。コロナ禍の開催で日本に感謝。猪谷IOC名誉委員、山下・渡辺IOC委員は起立して挨拶。
・安倍元首相の慰霊の黙祷があったが、違和感あり。新国立のスタンドの約7割が埋まるが、約1/3の観客は起立せず。
・オリンピック・パラリンピックの共同開催の形で実施しないのは残念。
・IOC主催なのに会長もIOC委員も来日せず。日本の汚職問題にだめ出しが欲しかったのであるが、、。
・渡辺守成氏は、「スポーツ界はもっと怒るべき、カネにまみれた五輪は徹底的に究明すべき」と主張しているが...。
・レガシーとして何が遺ったかが重要。競技場の通路の一角に東京都の数値で見るレガシーデータが表示されていた。パラスポーツへの関心度、バリアフリー化、スポーツ施設数、スポーツ実施率など数値が示されていた。

〇以上の報告に基づいて意見交換:
・渡辺氏の発言はIOCを守ろうとしている発言が多いようである。高橋元理事氏1人の問題で済まそうとする方向が感じられる。
・JOCが何をすべきか? JOAとは感覚の違いが見られる。JOCが独立した際には自主財源確保しようとしたが。公的な資金に頼るべきではないが、民間任せではできないため広告会社に頼らざるを得ない仕組みが作り上げられた。
・過去の日本開催の大会と違い、メディアも学会もスポーツ界も主要な人材をTOCOGに出してはいない。役人と電通で仕切った大会であった。
・メディア委員会も大会運営には人を出さず。技術的な側面支援には人を出してはいるが、、。
・電通頼みの日本のイベント開催方式。下請け・孫請け、関連団体、コンサルタント介在など電通次第。膿を出すべき。
・Thank you Tokyo とは?IOCが東京に感謝するのは当然だが、主催者の東京都はTokyoの誰に感謝するのか?
・SNS映像には子どもたちがブレイキンやスポーツクライミングなどのスポーツを楽しんでいる風景があったが、動員ではない。競技場外に各競技団体が体験コーナーを設置し、観客は自由に体験していた。2024年パリ大会に向け、ラスト演技はブレイキンであった。
・演出上Togetherを入れたのであるが、パラリンピックはこのイベントに入っていない。大会コンセプトの「多様性と調和」はどこに行ったのであろうか?
・東京2020大会では様々な問題があるが、物語のグラデーションを勘案すべき。スポーツをビジネスにしたのが電通であるが、オリンピックが生き延びた側面もある。
・しかし、広告代理店や政治家に任せるのではなく、自立したスポーツ界をつくるためには、スポーツ人がスポーツ界を牛耳る世界を作る必要がある。Jリーグはその好例。地域に根付いたクラブづくりやスポーツがwellbeingや人を作るための東京大会の青写真が必要であった。
・高橋元理事を通さざるを得ないようなシステムを作ったのが問題。このような変な仕組みがなぜできたのか要検証。

2.2030年札幌冬季大会招致関連
・バンクーバーが習政府のバックアップ得られず札幌とソルトレイクのレースに。
・渡辺氏は、東京の問題があっても2030年は札幌市開催が有力との談話記事(朝日)。
・JOCが音頭取り。JOCの在り方はJOAが期待するものとは異なるようである。2023年12月31日までの第32次東京オリンピアードとしての活動も不明。レガシーは5年、10年かけないと見定めが困難のはず。
・渡辺氏が会長であるFIGの新体操の扱いは、ロシアの選手不在下では但し書き付きの成績結果となり、選手達がかわいそうでもある。現在の日本でのイオンカップにおけるウクライナ選手団支援も中途半端な支援に。
・世界の新体操界の特殊性を勘案すべき。ガスプロムの会長夫人が牛耳る体制が継続しており、渡辺会長も女帝の支援を受けている。最近はジャッジ団が女帝に半旗を翻した例も見られた。

3. その他
・サウジアラビアのスポーツ界の国際政治:2029年アジア冬季大会にトロヘナ招致を明言。World Beach Gamesも開催を狙っている。サウジがアジアでの存在感を増そうとしている。

Ⅱ.終了後は乾杯タイム。
・今回もonlineでしたが、様々な話題に関して自由に意見交換をしました。

 

第240回=20周年記念特別コロキウム開催案内

・日 時:2022年11月30日(水)19:00〜21:00
・場 所:Online Zoom会議
テーマ:「オリンピズムを次世代に:Olympism for the next generation! 」
〇定 員:30名程度
(但し事前登録制:参加予定の方には、後日Zoomへの招待とID、PW、URLをお送りします)
〇会 費:無料 (Zoom利用の経費はJOA負担です)
〇情報交換会:(ドリンクは各自で準備してください)
☆入室・退室は自由です!
☆通信環境の状況次第によっては、入室できない、あるいは中断する可能性もあります。どうぞご理解ください。

◎申込先:JOAコロキウム申し込みサイト:
joa_colloquium*olympic-academy.jp(*は小文字の@に)
☆ただし、このJOAメルマガに直接の返信は避けてください。対応できません!

◎申込み締め切り:
    2022年11月27日(日)17:00

◎なお、諸事情で参加できない皆様からJOAコロキウム20周年記念回に際して、メッセージ等をお寄せ頂ければ有り難く存じます。当日何らかの形で参加者の皆さんと共有させて頂きたいと思います。