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オリンピックコンサート2012 報告

報告者:舛本直文(首都大学東京・JOA理事)

JOCによるオリンピック運動の一環として毎年実施されているオリンピックコンサートですが、今年は時と場所を変え、10月4日(木)19:00より東京国際フォーラムのホールAにおいて開催されました。藤岡幸夫指揮「東京フィルハーモニー交響楽団」演奏、ナビゲーター藤本隆宏氏のもと、2時間半の映像と音楽の競演、ロンドン大会出場のオリンピアン・パラリンピアン32名の登壇もあり、彼らの活躍を映像とトークで振り返りました。

JOAは例年のようにWGを編成し、展示ブースを出して広報活動をするとともにオリンピック運動を展開しましたので、簡単に報告させて頂きます。

JOAの展示ブースは2020年オリンピック・パラリンピック東京招致委員会ブースの隣でした。來田理事を中心とした広報委員会および東海地区会員の総力を挙げた力作ポスターのパネル展示(オリンピック教育、オリンピック運動、YOG、女性とスポーツに関するポスター)、佐藤会員の努力によって実現した聖火リレートーチ6本(アテネ2本、北京3本、ロンドン1本)の展示と記念撮影、JOA Timesの配布などの活動を行いました。さすがに聖火リレーのトーチの人気は高く、多くの方々にトーチを手にして記念撮影をして頂けました。ポスターは残念ながら字が小さかった感があります。しかしながら、杉並会員(東海大学学生WGメンバー、写真)の言に「多くの笑顔のお手伝いが出来ました」とあったように、参加者の皆さんにいい笑顔で写って頂きました。

2012年ロンドン大会の聖火トーチを手にする杉並会員(撮影:佐藤会員)

2012年ロンドン大会の聖火トーチを手にする杉並会員(撮影:佐藤会員)

2度目の有料のコンサートでしたが、多くのオリンピアン達の参加もあり、お客さんも思った以上に多く、成功裡に終わったと思います。ただ、個人的には6月23日のオリンピック・デーの関連事業として、その時期の土日に実施して欲しいオリンピック運動イベントであると再確認しました。平日でなかなかお手伝い頂けませんでしたが、佐藤会員を中心とするオリコンWGの皆様、どうもご苦労様でした。

WG:藤原庸介副会長、和田恵子専務理事、來田享子理事、佐藤政廣会員、木村華織会員、杉並伸勉会員(東海大学生)、舛本
お手伝い:平見助手(中京大学)、小野暖未さん(中京大卒業生)
聖火トーチ協力:猪谷千春名誉会長、サムスン電子ジャパン(株)、日本コカ・コーラ(株)

第123回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年10月25日(木)18:00-20:00(注意:定例の第3水曜日ではありません)

場 所「新中野切手サロン」(地下鉄丸ノ内線「新中野」駅、4番出口徒歩1分) 電話:03-6454-1405

住 所:中野区中央4-1-3 BONITA新中野ビル6階(LOWSONのあるビルの6階です。ビル1Fが変わりました。)

題 材:前半:BOB DVD (約25分)、後半2012年ロンドンサポートハウス・2012Japan Houseの活動スライド写真

内 容:①藤原JOA副会長(元BOB社員)によって、2008年北京大会の国際映像制作チームBOBの活動の様子についてDVDを元に報告して頂きました。BOBはIOCによって設立されたOBS(スペイン拠点)のP.ロメロ社長の下、BOCOGと共同で出資して設立された会社だそうです。プランニング・エンジニアリング・プロダクション・サービス・ロジスティックス・人事部など総勢5~6000人の活動の様子を解説して頂きました。2004年に設立されたBOBの競技会場の建設時期からのカメラ位置打ち合わせ、競技別の取材の苦労話、最新カメラ紹介、ハイビジョンHDの映像、ヘリコプターからの空撮の調達からの苦労話、固定カメラによる町並みショット、CGによる架空の線やコースに国旗などを入れるグラフィックス制作の様子、固定カメラ、移動カメラ、水中カメラ、カタパルトカメラ、ハイスピードカメラ、スーパースローなどのさまざまな工夫が紹介されたVTRでした。藤原さんの解説がなければなかなか内容を把握できない映像です。
②後半は、藤原JOA副会長によって、前回の10周年記念特別コロキウムで話していただけなかったロンドン大会のJISSのサポートハウスの活動の様子、JOC設置のJapan Houseの様子がスライドと共に紹介されました。コロキウム用に舛本が準備したJISSの活動報告やJapan House資料も参照していただきながら、またフロアからの質問にも答えながら報告して頂きました。オリンピック・パークの様子も交え、東北の被災地から招待した少年少女たち、様々なメダリスト達との記念ショット、2020年招致ブースの様子など、メディアには登場しない話題も紹介して頂きました。

居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義で盛り上がりました。

第122回JOAコロキウム(10周年記念特別コロキウム)報告

日 時:2012年9月23日(日)13:00-17:00

場 所:明治大学駿河台キャンパス リバティタワー8F 1084教室

参加者:約35名

テーマ:「私が見た第30回ロンドンオリンピック・パラリンピック大会」

司 会:釜崎 太(明治大学准教授、JOAコロキウム部門担当副委員長)

パネリスト:
1.藤原庸介(JOA副会長、JOC理事):  選手団から見たロンドンオリンピック
2.嵯峨 寿(筑波大学准教授、JOA理事): ロンドンの遠景
3.舛本直文(首都大学東京教授、JOA理事)ロンドン大会の文化プログラムを求めて
4.真田 久(筑波大学教授、JOA理事): パラリンピックのふるさとを訪ねて
5.望月敏夫(元ギリシャ大使、JOA理事):ロンドン大会を2020年東京招致にどう役立たせるか

概要:2012年のロンドンオリンピック・パラリンピック大会を終えて、ロンドン大会を調査・視察してきた方々から、2020年の東京招致を見据えてまで様々な視角から話題が多様に提案された。
藤原さんからは選手村への入村式の様子(歓迎ぶりと休戦の壁サインなど)から各国バナー掲載の様子を報告していただき、中国選手団をはじめ諸外国の食事の苦労ぶりも含めてナショナリティとオリンピズムの併存の問題を呈していただいた。時間の都合でサポートセンターの様子が紹介していただけなかったのが残念である。
嵯峨さんからは、ロンドンオリンピックだけでなくスポーツの母国としてのイギリスが誇る各地のスポーツミュージアムの探訪とオリンピック教育や彼らの抱いているスポーツ・フィロソフィーを紹介していただいた。効果ミュージックも素敵な演出であり、インプレッシブであった。これは、日本のオリンピックミュージアム試行の先駆け調査であったといえよう。
舛本からはロンドン大会の文化プログラムのいくつかを紹介しておいた。中でもロイヤルオペラハウスの「オリンピックミュージアム」探訪と大英博物館の「古代ギリシャの勝利の旅」の紹介、テート美術館のポスター展示会やナショナルギャラリーの各種展示の概要、競技会場での文化プログラムが不在の様子を報告した。
真田さんからはパラリンピック期間中でチケットの入手できず、パラリンピックの故郷ストークマンデビル病院への充実した探訪の様子とそこでのブッルクス博士やパラリンピックの展示関係の紹介、中でもパラリンピアン達の含蓄あるメッセージが紹介された。英国ゆかりのパラリンピックの始原の紹介であった。
望月さんからは招致委員会としての立場から、英国政府とLOCOGの運営から学ぶべきことと反面教師となる事項について、内的要因と外的要因に整理して分析され、「先進国・成熟国・民主主義国型」オリンピックとしての模範となる大会であったこと、東京もそれを見習うべきことを報告していただいた。理念、公約の実行、国民の支持、文化力、レガシー重視、パラリンピック重視などの内的要因への指摘が興味深い点であった。
全体のディスカッションでは、小学校でのオリンピック教育の事例を参照して、シンボルマークの色と5大陸の関係およびオリンピック価値とパラリンピック価値の問題が取り上げられた。またフロアからのQ&Aではこの度のロンドン大会時に問題となったアスリート委員選出問題、無気力試合、審判問題が取り上げられたが、パネリストのそれぞれの立場からコメントがあった。例えば、これらの問題はIFの問題でもあることからオリンピック問題ではないことアスリート委員選挙はCASで審議係争中であることなどから踏み込んだ回答は差し控えられた。
総括的に言えば、競技志向ではなくオリンピック・パラリンピック文化を総体的にとらえた報告とパネリスト間のディスカッションであり、TVメディアや新聞メディアとはひと味違ったロンドン大会報告であったといえよう。予想した以上の皆様に参加していただき、資料が不足する事態となり申し訳なく、ここにお詫びいたします。

情報交換会は17:30より「咲くら 」お茶の水店で19名の参加を得て開催された。パネルディスカッションに引き続いて様々なオリンピック談義に花が咲いた。プレゼント交換会も開催され、大阿弥陀くじ大会と大じゃんけん大会で様々なプレゼントを交換することができた。

第121回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年8月29日(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」 参加者:9名 (居酒屋談義から+1名)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:『1908年、1948年ロンドン大会の開会式の様子』

内 容:①オリンピック・ミュージアム編集の開会式シリーズから、1908年第4回ロンドン大会の開会式の様子と競技風景を見ました。陸上競技場内にプールがある様子、ドランド・ピエトリの失格となったマラソン、フィールド内の男子体操競技、旧式の円盤投げの様子など珍しい記録を見ました。フランス語でしたので和田専務理事の翻訳が大変助かりました。②1948年ロンドン大会の開会式の様子はビデオをうまくコントロールできずに配付資料での解説のみでした。どうもすみません。行進の細かい決まりやクーベルタンの格言が掲げられた掲示板、開会の様子や放鳩、選手宣誓の様子などを口頭でお伝えしました。

後半:2012年ロンドン大会観戦報告:舛本によるオリンピック観戦記とロンドン便りを配布し、開会式の最終聖火ランナー7人の情報を提供しました。大英博物館の文化プログラム視察ビデオをもとに、古代オリンピアの祭典競技関係の展示の様子をお伝えしました。最後に、舛本の写真を見ながら、ロンドンの市内各地(地下鉄、パディントン駅、ハイドパーク、バッキンガム宮殿前、ジャパンハウス、ロイヤルオペラハウス、テートブリテン、ナショナルギャラリー、タワーブリッジ、ロンドン塔、ビッグベン、ウェストミンスター・アビーなど)の様子と競技と文化プログラム、街中の様子などをお伝えしました。

居酒屋談義:終了後は9人でロンドンのテレビ放映やテレビ局取材など話題にしました。今回は兵庫県小野市立中番小学校の井上先生が仕事で上京されており、初参加されましたので、当校のオリンピック教育の様子や日の丸寄せ書き、夏休みの課題などの紹介をして頂き、話が弾みました。「がんばろう!日本」の日の丸寄せ書きをロンドンまで持参された谷本さんのこともお話し頂きました。また、京都外語大卒の谷口さんもロンドン大会観戦の様子を伝えてくれました。彼は現地でチケットを調達して20数競技観戦したとのこと。ジャパンハウスにも予約して入場し、そこでチケットぴあでチケットをゲットしたことも話してくれました。キングスクロスという交通の便の良い友人宅に宿泊したのでずいぶん助かったそうです。オリンピックパークの様子なども話してくれました。居酒屋談義参加者全員が今回のロンドン大会に対して抱いた感想を語り合った大変有意義な居酒屋談義となりました。

第120回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年7月11日(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」 参加者:13名 (居酒屋談義から+2名)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:『オリンピックの軌跡:挑戦と情熱』(2巻もの)(英語版:日本語字幕版90分後半)

内 容:①エピソード5:「より速く、より高く、より強く」:オリンピアンたちの完全燃焼ぶり、失敗の涙と悲しみ、史上もっとも偉大な勝利などのテーマで、ヴィクトル・カピトノフ、アルミン・ハリー、ウィルマ・ルドルフ、ジェシー・オーウェンス等の姿が映っていました。偉大な女性たちでは、終始笑顔で疾走するジョイナー、マイフェルトの走り高跳びの飛翔。王族とオリンピックではギリシャのコンスタンティノス2世のドラゴン級ヨットの勝利。才能や努力のテーマでは、デイリー・トンプソン、マーク・スピッツなどの勇姿。 ②エピソード6:「ひとつの世界、一つの夢」 というテーマでは、ドーピング問題、スポンサーの力による商業化、戦争やテロ問題等。”Games must go on!”はブランデージの有名な台詞。マラソンをテーマとしたマモ・ウォルデのメキシコの勝利と閉会式に足を引きずりながらゴールするタンザニアのアキウリ、彼の有名な言葉”My country did not send me 10,000 miles just to start the race; they sent me to finish the race”はぜひとも覚えておきたい台詞。メキシコでは黒人ランナーの抗議Black power salute が有名ですが今回は400mリレーのベレー帽の選手たちのシーン。胸には抵抗のバッジがやはりついていました。モスクワ大会の開会式も様々なフラッグの入場行進が興味深い。5色カラーのスカイダイビングもありました。人類の祭典としてのオリンピック映像でした。

後半:江藤寿美子さん(JOA会員、2012年第1回IWYOGのヤング・アンバサダー):
2012年1月のインスブルックにヤング・アンバサダーとしてYOGに参加された江藤さんの報告。PPTを用い、現物や写真を交えながらCEPのサポートの様子、日本人選手たちの参加の様子、苦労話など報告がありました。YOGGERの不調など、やはり当人からお聞きしないと分からない情報も満載でした。多くの関心が寄せられ、居酒屋談義でも質問攻めでした。
終了後はいつものように居酒屋談義です。