JOAコロキウム」カテゴリーアーカイブ

第126回JOAコロキウム 報告

日 時:2013年1月23日(水)18:00-20:00(注意:定例の第3水曜日ではありません)

場 所「新中野切手サロン」(地下鉄丸ノ内線「新中野」駅、4番出口徒歩1分) 電話:03-6454-1405

住 所:中野区中央4-1-3 BONITA新中野ビル6階(LOWSONのあるビルの6階です。ビル1Fが変わりました。)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史

題 材:①1984年ロサンゼルス大会開会式(英語版:後半) ②2020年オリンピック招致(東京bid file)

内 容:①1984年ロサンゼルス大会開会式 (後半)他
前半:「コマーシャリンピック(商業五輪)」と呼ばれるようになったロス大会のOCOGのピーター・ユベロスのインタビューから。エコノミック・マシーンとオリンピックを呼んでいたのが印象的でした。続いて、ロス大会の入場行進はカットされ、公式儀礼。ユベロスの挨拶には世界平和と相互理解の訴えが。サマランチIOC会長の挨拶では32年のロス大会に触れ、オリンピック精神の継続を語ります。ユベロスへの感謝の言葉、5万人のボランティアへの謝辞。続いてレーガン大統領の開会宣言。そしてオリンピック参加の演奏の中、11人のメダリストによってオリンピック旗の入場。ソープの息子やビリー・ミルズの姿も見えました。聖火リレーはジェシー・オーウェンスの孫娘のジーナ・ヘンフィルからトラックに入場、レイファー・ジョンソンが最終点火者です。ジーナがトラックを周回する間、選手達はカメラを構えてトラックにはみ出す混乱ぶり。レイファーの手からオリンピックのシンボルマークをなぞって聖火は点火。旗手が集合した選手宣誓ではエドウィン・モーゼスが緊張して言葉に詰まり3回目に成功するシーンも。最後は、世界中の民族衣装を纏った2000人の人たちが入場し、お互いに手と手を取り合って歌を歌い、世界各地の都市とも結びながらコーラスを展開しました。そこでは古代オリンピアのオリンピック休戦にも触れるアナウンスがありました。選手達も手を取り合って一緒に歌い、踊り、まるで閉会式の様な祝祭と混沌ぶりです。炎のランナーのテーマ曲も演奏され、なかなかエンディングを迎えない開会式でした。簡素の中にも人類の融和が発せられ、コロ参加者からも素晴らしい開会式であったとの声が多くありました。
後半:②「2020年オリンピック招致ファイル」を元に意見交換。特に、ビジョン、コンセプト、レガシー等の部を話題に取り上げました。これによって居酒屋談義での話題が確認できました。

居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義、今回は新年会でしたが、参加者が少ない中にも親密に語り合うことができました。

第125回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年12月6日(木)18:00-20:00(注意:定例の第3水曜日ではありません)

場 所「新中野切手サロン」(地下鉄丸ノ内線「新中野」駅、4番出口徒歩1分) 電話:03-6454-1405

住 所:中野区中央4-1-3 BONITA新中野ビル6階(LOWSONのあるビルの6階です。ビル1Fが変わりました。)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史

題 材:①IOCアムステルダム第8回国際スポーツ・文化・教育会議報告
②1984年ロサンゼルス大会開会式(英語版:前半)

内 容:①11月25-27日にアムステルダムで開催されたIOC第8回国際スポーツ・文化・教育会議の様子を写真と旅行記を元に舛本理事が報告しました。(その一部はJOAのウェブ版に掲載される予定である。)
②1984年ロス大会の1ヶ月前のNHKニュースによる準備状況確認VTRを先ず観ました。IOCがTV放映版を編集したロス大会の開会式の映像を観ました。先ずは開会に先立つ18分のプレショーから。メインはマーチングバンド、それにチアリーダーやフラッグパフォーマンスが加わる人海戦術。ビッグバンドによるスイング、アメリカンミュージックを世界に向けて発信していました。開会式の正式な開始はフラッグ隊の行進から。アントワープ旗も入場。サマランチ会長、ブラッドレイ市長の手を経てユベロスへ手渡されました。アメリカの有名な作曲演奏家ジョン・ウィリアムスのファンファーレとテーマ演奏でパフォーマンスが繰り広げられました。ギリシャを先頭にした入場行進ではまだ整然と行進する選手団が多いのが、私たちの関心を呼びました。各国のユニフォームではナショナルカーラー(国旗)の色を使ったユニフォームが多く観られます。中には、民族色豊かな衣装で行進する国々もあります。行進曲に「東京オリンピック」のテーマ曲もかかりましたが、そこで前半は終了。民間資本で倹約した簡素化した大会らしいマスゲームでした。スタンドにカラーパネルを用いて参加国の国旗を彩ったのが観客の参加型開会式の嚆矢かもしれませんね。

居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義、今回は忘年会、恒例のプレゼン等交換会で盛り上がりました。

第124回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年11月21日(水)18:00-20:00

場 所「新中野切手サロン」(地下鉄丸ノ内線「新中野」駅、4番出口徒歩1分) 電話:03-6454-1405

住 所:中野区中央4-1-3 BONITA新中野ビル6階(LOWSONのあるビルの6階です。ビル1Fが変わりました。)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史

題 材:①オリンピック・ミュージアム「Following the Flame: The Olympic Torch Relay (15min)」 ②ASPIRE(2000年シドニーオリンピック教育ビデオ、18min) ③2008年北京大会「オリンピック栄光の記録」(NHKBS1 2012。3.23、25min)④藤原さん出演のニュース類 + モニカ・ベリリュー女史の珍しいインタビュー風景(藤原JOA副会長提供)

内 容:①IOCのオリンピック・ミュージアムが聖火リレーに関して簡便でインプレッシブに映像を編集したものです。2002年制作ですので、聖火リレー誕生の時期から2000年シドニーまでの様々な大会の聖火リレーの様子を公式記録映画などをもとに紹介していました。特徴的な最終ランナーや点火方法、聖火リレーの特徴的な様子も映されていました。東京大会の坂井義則氏も紹介されていましたし、オスロ冬季大会のソンドレ・ノルヘイムの自宅の暖炉から採火する様子を映した興味深い映像も見ることができました。
②aspireはオーストラリアのオリンピック教育プログラムとして有名ですが、これは、2000年シドニー開催が決まった後のオリンピック教育用のビデオです。イアン・ソープ、ドン、フレーザーらがオリンピックの重要性や意義を語るプロモーション的内容です。水泳選手の登場が多く、さすが水泳大国という感じです。
③2008年北京大会の4つの物語:女子400mのサーニャ・リチャーズ、女子体操中国VSアメリカの戦い(団体戦と個人総合、リューキンが活躍しました)、男子10000mのベケレとシヒネのエチオピア勢の活躍とゲブレセラシエの不調、男子シングルスカルのトゥフテとドライスデールの白熱したレース展開とアクシデントの物語。これらはBud Greenspan流ではないのですが、2008年のアスリート達の秘話を振り返えることができました。

居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義で盛り上がりました。

第123回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年10月25日(木)18:00-20:00(注意:定例の第3水曜日ではありません)

場 所「新中野切手サロン」(地下鉄丸ノ内線「新中野」駅、4番出口徒歩1分) 電話:03-6454-1405

住 所:中野区中央4-1-3 BONITA新中野ビル6階(LOWSONのあるビルの6階です。ビル1Fが変わりました。)

題 材:前半:BOB DVD (約25分)、後半2012年ロンドンサポートハウス・2012Japan Houseの活動スライド写真

内 容:①藤原JOA副会長(元BOB社員)によって、2008年北京大会の国際映像制作チームBOBの活動の様子についてDVDを元に報告して頂きました。BOBはIOCによって設立されたOBS(スペイン拠点)のP.ロメロ社長の下、BOCOGと共同で出資して設立された会社だそうです。プランニング・エンジニアリング・プロダクション・サービス・ロジスティックス・人事部など総勢5~6000人の活動の様子を解説して頂きました。2004年に設立されたBOBの競技会場の建設時期からのカメラ位置打ち合わせ、競技別の取材の苦労話、最新カメラ紹介、ハイビジョンHDの映像、ヘリコプターからの空撮の調達からの苦労話、固定カメラによる町並みショット、CGによる架空の線やコースに国旗などを入れるグラフィックス制作の様子、固定カメラ、移動カメラ、水中カメラ、カタパルトカメラ、ハイスピードカメラ、スーパースローなどのさまざまな工夫が紹介されたVTRでした。藤原さんの解説がなければなかなか内容を把握できない映像です。
②後半は、藤原JOA副会長によって、前回の10周年記念特別コロキウムで話していただけなかったロンドン大会のJISSのサポートハウスの活動の様子、JOC設置のJapan Houseの様子がスライドと共に紹介されました。コロキウム用に舛本が準備したJISSの活動報告やJapan House資料も参照していただきながら、またフロアからの質問にも答えながら報告して頂きました。オリンピック・パークの様子も交え、東北の被災地から招待した少年少女たち、様々なメダリスト達との記念ショット、2020年招致ブースの様子など、メディアには登場しない話題も紹介して頂きました。

居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義で盛り上がりました。

第122回JOAコロキウム(10周年記念特別コロキウム)報告

日 時:2012年9月23日(日)13:00-17:00

場 所:明治大学駿河台キャンパス リバティタワー8F 1084教室

参加者:約35名

テーマ:「私が見た第30回ロンドンオリンピック・パラリンピック大会」

司 会:釜崎 太(明治大学准教授、JOAコロキウム部門担当副委員長)

パネリスト:
1.藤原庸介(JOA副会長、JOC理事):  選手団から見たロンドンオリンピック
2.嵯峨 寿(筑波大学准教授、JOA理事): ロンドンの遠景
3.舛本直文(首都大学東京教授、JOA理事)ロンドン大会の文化プログラムを求めて
4.真田 久(筑波大学教授、JOA理事): パラリンピックのふるさとを訪ねて
5.望月敏夫(元ギリシャ大使、JOA理事):ロンドン大会を2020年東京招致にどう役立たせるか

概要:2012年のロンドンオリンピック・パラリンピック大会を終えて、ロンドン大会を調査・視察してきた方々から、2020年の東京招致を見据えてまで様々な視角から話題が多様に提案された。
藤原さんからは選手村への入村式の様子(歓迎ぶりと休戦の壁サインなど)から各国バナー掲載の様子を報告していただき、中国選手団をはじめ諸外国の食事の苦労ぶりも含めてナショナリティとオリンピズムの併存の問題を呈していただいた。時間の都合でサポートセンターの様子が紹介していただけなかったのが残念である。
嵯峨さんからは、ロンドンオリンピックだけでなくスポーツの母国としてのイギリスが誇る各地のスポーツミュージアムの探訪とオリンピック教育や彼らの抱いているスポーツ・フィロソフィーを紹介していただいた。効果ミュージックも素敵な演出であり、インプレッシブであった。これは、日本のオリンピックミュージアム試行の先駆け調査であったといえよう。
舛本からはロンドン大会の文化プログラムのいくつかを紹介しておいた。中でもロイヤルオペラハウスの「オリンピックミュージアム」探訪と大英博物館の「古代ギリシャの勝利の旅」の紹介、テート美術館のポスター展示会やナショナルギャラリーの各種展示の概要、競技会場での文化プログラムが不在の様子を報告した。
真田さんからはパラリンピック期間中でチケットの入手できず、パラリンピックの故郷ストークマンデビル病院への充実した探訪の様子とそこでのブッルクス博士やパラリンピックの展示関係の紹介、中でもパラリンピアン達の含蓄あるメッセージが紹介された。英国ゆかりのパラリンピックの始原の紹介であった。
望月さんからは招致委員会としての立場から、英国政府とLOCOGの運営から学ぶべきことと反面教師となる事項について、内的要因と外的要因に整理して分析され、「先進国・成熟国・民主主義国型」オリンピックとしての模範となる大会であったこと、東京もそれを見習うべきことを報告していただいた。理念、公約の実行、国民の支持、文化力、レガシー重視、パラリンピック重視などの内的要因への指摘が興味深い点であった。
全体のディスカッションでは、小学校でのオリンピック教育の事例を参照して、シンボルマークの色と5大陸の関係およびオリンピック価値とパラリンピック価値の問題が取り上げられた。またフロアからのQ&Aではこの度のロンドン大会時に問題となったアスリート委員選出問題、無気力試合、審判問題が取り上げられたが、パネリストのそれぞれの立場からコメントがあった。例えば、これらの問題はIFの問題でもあることからオリンピック問題ではないことアスリート委員選挙はCASで審議係争中であることなどから踏み込んだ回答は差し控えられた。
総括的に言えば、競技志向ではなくオリンピック・パラリンピック文化を総体的にとらえた報告とパネリスト間のディスカッションであり、TVメディアや新聞メディアとはひと味違ったロンドン大会報告であったといえよう。予想した以上の皆様に参加していただき、資料が不足する事態となり申し訳なく、ここにお詫びいたします。

情報交換会は17:30より「咲くら 」お茶の水店で19名の参加を得て開催された。パネルディスカッションに引き続いて様々なオリンピック談義に花が咲いた。プレゼント交換会も開催され、大阿弥陀くじ大会と大じゃんけん大会で様々なプレゼントを交換することができた。