オリンピック教育・研究」カテゴリーアーカイブ

第146回JOAコロキウム報告

  • 日 時:2014年9月22日(月)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」 参加者:13名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2004年アテネ大会の開会式(NHK:日本語 約3時間)
    前半:南京ユースオリンピック大会の報告(舛本)
    開会式と5日間の競技、選手村のCEPの様子などを資料を配付して報告しました。藤原庸介団長も今回のコロキウムに参加して頂いたので、詳しく状況を補足して頂きました。特に、エボラ出血熱での参加取りやめになった国々、種目(格闘技群)、SNSのSAMUSUNの機種配布はアンバサダーのみで、選手団にはPINコードが配布され、関係者はSNSを利用できたことなどです。藤原さんにはウェアのプレゼントもして頂きました。
    後半:オリンピックの母国ギリシャのアテネ大会の開会式映像鑑賞
    第1回アテネ大会から108年の時を経て帰ってきた夏季オリンピック大会。パパイアアノウ監督による演出、開会式ではギリシャ文明の歴史を古代から存分に披露してくれました。テーマは「人間とは何か」、擬人化した神々から現代の遺伝子の2重らせん構造まで十分に表現していました。平和の祭典をアピールするよりも、古代ギリシャのカロカガティアやギリシャ神話、オリンピック復興、これぞギリシャのメッセージを伝えます。スタジアムの中央にはオリーブの木が登場し、平和と豊穣を象徴する中選手団の入場です。先頭はギリシャの伝統通り、旗手のみ。2時間を超える入場行進の最後にギリシャ選手団入場。そうしてセレモニーが始まりました。子ども達の参加はボートのハジス君と合唱隊の少年少女達のみ。聖火の最終点火はセーリングの選手、聖火台が頭を垂れて点火に至ります。私も坂本先生もその近くで見ていたことを思い出しました。(残念ながら、今回の映像はNHKの再放送版のようで、ロゲ会長の挨拶などがカットされていました。残念でした。)

 

第145回JOAコロキウム報告

  • 日 時:2014年8月5日(火)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」
  • 参加者:10名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2002年ソルトレークシティ冬季大会の閉会式(NHK:日本語 約2時間) この閉会式のテーマは “Let’s Party”でした。1970年代の懐かしのミュージシャンと音楽、それに懐かしのプロスケーター達の共演で華々しいショーの幕開けです。クリスティ・ヤマグチ、カタリ-ナ・ヴィット、イリヤ・クーリック、ドロシー・ハミル、スコット・ハミルトンなど名前を聞いたスケーター達の登場。KISS、グロリア・エステファン、ハリー・コニックJr.らが会場で歌い上げます。入場行進はばらばらといいながらも、各国の選手団は固まって入場します。ユタの古代からの先住のダイナサウルスの化石もユーモアたっぷりに登場。「光の子」がやはり先導役です。人類全体表し我々を導く役目です。開会式のテーマが”Light the Fire Within”でしたので、組織委員会ロムニーCOEもIOCのロゲ会長もスピーチの中に「心の中に灯した火は消えはしない」「光を灯し続けよう」訴えました。ハンドオーバーセレモニーでは、イタリアのフラッグパフォーマンスやファッションショーが華やかに演じられました。オリンピック旗の降納では、オリンピック賛歌の独唱と共に8人の子ども達がフラッグを持ち運びます。5大陸とオリンピズムの3本柱の計8人をUNICEFが選んだのですが、その中には横浜在住のヨシダミカさんがアジア代表で選ばれていました。ウィリー・ネルソンの「明日にかける橋」をカントリー風にゆったり歌い上げるピースアピールソング、エンディングで白い布でできた鳩の乱舞のスケーティングが平和のメッセージを伝えます。「光の子」がトリノの少女にランタンを渡し、「心の火」がトリノへと引き継がれたのでした。アイスダンスのゆったりとした演技と共に聖火が静かに消えていきました。パーティはまだ続く!

 

 

 

第144回JOAコロキウム報告

  • 日 時2014年7月16日(水)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」 参加者:9名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2002年ソルトレークシティ冬季大会の開会式(NHK:日本語 約2時間)
    21世紀最初の大会、ソルトレークシティ冬季大会の開会式です。2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ直後の大会、テロ対策のため、厳しいセキュリティチェックと警備体制が敷かれました。開会式のテーマは「Light the Fire Within! 内なる炎を燃やせ」です。貿易センタービルから掘り出された星条旗が国歌斉唱の時に披露されました。会場は完全なる沈黙、哀悼の意を表します。ブッシュ大統領は初めて米国大統領として開会式に参加。開会宣言にはOn behalf of a proud, determined, and grateful nations! とプロトコル規定以外の言葉を付け加え、9.11からの米国民の立ち直りを称えたのです。これはその後問題になりました。ロゲ会長も初仕事。彼の開会スピーチも問題だという指摘がコロ参加者からもありました。開会式では「光の子」が先導してアメリカの歴史絵巻を演じます。アメリカ先住民のパフォーマンスでウェルカム。オリンピック旗の入場には5大陸の代表(アジアからはジャンプの舟木選手)+オリンピズムの3本柱の3人(スポーツ:キリー選手、文化:スピルバーグ監督、環境:クストー氏)の8人が行進しました。スティングとYo-Yo Maの「フラジャイル」の独唱は悲しい調べで、9.11の惨禍を歌い上げました。最後の聖火の点火は1980年レイク・プラシッド大会の米国アイスホッケーチーム「ミラクル・オン・アイス」のメンバー勢揃いで、賑やかに点火されました。最後に600人の子ども達とテーマソングLight the Fire Withinをレアン・ライムが歌い上げました。
    今回は、ソルトレイク大会関係の拙文を2本参加者の方々に紹介しました。最後は恒例の「もんし」で引き続きの情報交換会でした。椅子席でゆったりとくつろぎながら、いつものように、盛り上がったのでした。

 

 

 

第142回JOAコロキウム報告

  • 日 時:2014年5月28日(水)18:00-20:00(ご注意:定例の第3水曜日ではありません)
  • 場 所:「新中野切手サロン」
    (地下鉄丸ノ内線「新中野」下車、4番出口 徒歩1分 LAWSONのあるボニータビル6F)
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2000年シドニー大会の開会式(後半)(NHK:日本語 約2時間)
    2000年シドニー大会の開会式(後半)(NHK:日本語 約2時間) 20世紀最後のオリンピック大会の開会式。後半は、選手団の入場行進から観ました。選手達は、各国になじみの曲の演奏で入場しました。イタリアはアイーダです。日本はマント姿で「さくら」の曲。南北朝鮮の統一入場行進は「アリラン」のもと、朝鮮半島が描かれた統一旗を南北朝鮮の選手2名が掲げて入場。東チモール選手団は個人選手資格で入場し、両国ともスタンディングオベーションで大拍手で迎えられました。まさに当時の時代を反映していました。開会宣言はディーン総督。選手宣誓に初めて「ドーピングなしで」という文言が入りました。会場内の聖火ランナー達は全て女性。オリンピックに女性が参加した100周年を記念しています。最終点火者はキャシー・フリーマン。アボリジニとの和解をテーマにした演出でした。聖火台は大仕掛け、円盤が滝を登る際に引っかかって、なかなか動かない事態には関係者は肝を冷やしたことでしょう。聖火台が頂点に収まって皆で安堵。なかなかの趣向でした。ノーベル平和賞を狙っていたとされるサマランチ会長はこの大会が任期最後。南北統一チームに随分苦心したとされます。日本選手団のマント姿はさすがに不評でした。開会式では「アボリジニの人々との和解」と「祝女性参加拡大」のメッセージを発信しています。平和のメッセージはどうでしたでしょうか? しかし、各パートが長すぎて、予定より1時間もオーバーしたようです。 終了後は、スポーツ庁設置の話題と抱える問題、2020年東京での野球・ソフト加入問題などの資料を検討し、最後は恒例の「もんし」で少人数ながらの情報交換会でした。

 

 

第141回JOAコロキウム 報告

  • 日 時:2014年4月24日(木)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」 
  • 参加者:6名テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2000年シドニー大会の開会式(前半)(NHK:日本語 約2時間)
     20世紀最後のオリンピック大会の開会式です。行進を除いてもたっぷり2時間はありますので、行進が始まる前までの前半部を観ました。開閉会式の総監督はリック・パーチ。ロサンゼルスとバルセロナの両大会の開閉会式の演出もしています。オーストラリアは荒野の赤い大地に120頭の馬が歓迎。テーマの一つは「和解」、多くのアボリジニの人々が参加しています。「歌い人」のジャカプラと少女ニッキ・ウェブスター、彼らが道案内人。彼女の夢の中でパフォーマンスが進みます。オーストラリアの大地生成から自然、入植と開拓、白豪主義後の5大陸からの移民など、オーストラリアの歴史と文化を壮大に描いていきます。移民の入植のパートでは、黒=アフリカ、黄=アジア、緑=欧州、赤=南北米、青=オセアニアという色づけがされますが、本来はオリンピックシンボルの5色には5大陸は指定されていません。12000人ものダンサー達が演じ、オーストラリア大陸の輪郭を描き、南十字星を演じます。前半の最後は20カ国から集まった2000人のマーチングバンド演奏。日本からも関西吹奏楽連盟の参加があります。オリンピックファンファーレや炎のランナーのテーマ曲などなじみの曲の演奏。最後は大会のロゴマークのミレニアム・アスリートを人文字で描き出しました。
    このシドニーの開会式ではアボリジニの人々との共演のパートが随分時間を取っています。「和解」のメッセージを発信しています。しかし、各パートが長すぎますね。予定より時間は大幅遅れのようです。
     終了後は、恒例の「もんし」での情報交換会。IOAの大学院プログラムに挑戦中の藤沢さんも参加、話はつきませんでした。