年別アーカイブ: 2013年

第15回スポーツ基本法勉強会開催案内

第15回のスポーツ基本法勉強会は以下の要領で開催します。

  • 日時:11月28日(木曜日)午後6時から8時
  • 会場:スポーツマンクラブ(岸記念体育会館1階、渋谷区神南1-1-1)
  • 内容:今回の勉強会では、「スポーツとかかわる組織と基本法」のうち「企業スポーツ」(132頁-)を取り上げます。この前の部分で、国の役割、地方自治体の役割は既に読みましたので、その続きをやろうと思います。
  • テキストは「詳解スポーツ基本法」日本スポーツ法学会【編】成文堂 (2011/12/20 出版)¥3,360 (税込)を使用します。

前回第14回の勉強会では、以前既に取り上げた部分ですが、「国際競技大会と基本法」(71頁-)を取り上げました。オリンピック招致、これからの組織委員会 の立ち上げが本格化する中で、オリンピック招致や開催に基本法が具体的にどう役立つのか、役立ったのかを考えてみました。

 

 

 

 

 

 

国連総会で2014年ソチ大会オリンピック休戦決議採択

古代ギリシャのオリンピック競技会で実施されていた「オリンピック停戦(エケケイリア)」にちなんで、現代でも夏・冬のオリンピック大会前に、オリンピック休戦の決議が国連で採択されています。ソチで開催される2014年オリンピック冬季競技大会を前に、JOAに国際オリンピック休戦センタープレスリリースが到着しましたので、お知らせします。

 

プレスリリース

 国連総会、2014年ソチ大会オリンピック休戦決議を採択

ソチで開催される2014年オリンピック冬季競技大会期間中のオリンピック休戦を遵守する決議が11月6日水曜日、国連総会において満場一致で採択された。

Olympic Truce monument in UN Headquarters, NY

国連本部のオリンピック休戦モニュメント

国連総会は、国連憲章にもとづき、加盟国に対し、ロシアのソチにおける第22回オリンピック冬季競技大会の開会7日前から閉会7日後までの期間、オリンピック休戦に応じるよう要請している。大会は、2014年2月7日から23日まで開催される予定。

IOC会長のトーマス・バッハ博士は国連総会の演説で「スポーツは常に架け橋となることを役割とし、決して壁になってはならない。スポーツは、あらゆる違いを超える、対話と相互理解の象徴である。スポーツ、とりわけオリンピック・ムーブメントは、豊かさの源となる文化や社会やライフデザインの世界規模の多様性を認めている。私たちは誰に対する非難も排除も行わない。」と強調した。

IOC President Dr. Thomas Bach addressing the UN General Assembly

IOC会長トーマス・バッハ博士

また、バッハ会長は「平和の構築には長い道のりが必要である。スポーツはこの道のりに役割を果たしたいと考えている。もちろん、スポーツには限界があることも自覚しているが、世界全体にとって前向きで平和な開発を促進するためのスポーツの価値や象徴性という力が有効に用いられることを望んでいる。スポーツという象徴、とくにオリンピック大会において平和のうちに行われる競技は、すべての人々に感動を呼び起こす。対立や紛争の平和的な解決が可能であることを示さなければならない。人々は人間同士の争いを抑制し、紛争を解決するための国際的なルールに同意することによって、あらゆる境界を乗りこえることができる、ということを示さなければならない。このために、オリンピック休戦はとりわけ重要な意義をもっている。私たちは、この共通の努力を大いに重んじる。その努力は、政治とスポーツが連携し補い合う輝かしい実践例となるであろう。」とも述べた。

国際オリンピック休戦センター長のコンスタンティノス・フィリス博士は、決議採択後に以下の声明を発表した。

「オリンピック休戦の決議を実効的に進めていただくことに関し、ロシア連邦および全121の共同スポンサーに感謝の意を表したい。特に、オリンピック休戦の決議採択にあたり、国連を初めて―したがって歴史的な意義のある―訪問をされたトーマス・バッハIOC会長にお礼を申し上げたい。このことは、博士がオリンピック休戦を重要視していること、そして私たちの目的達成に対する熱意を示している。

オリンピック・ムーブメントは、オリンピック競技大会と社会とを結びつけるあらゆる理想を支持している。私たちは、非暴力という自制心、すなわち人々が他の人々と諍わないという心のあり方を形成するのを願っている。しかし、私たちはスポーツを通じたムーブメントのひとつであり、政治的な組織ではないことから、そこには限界があることも理解している。それと同時に、私たちはスポーツの可能性とその力についても認識している。

 本日の採択は、私たちがオリンピック休戦というテーマについてより頻繁に対話を拡大する必要があることを明白に示した。私たちの間だけでなく、社会全体、とりわけ若い世代に。普遍的な価値として、オリンピック休戦を人々の心に届けたい。真の挑戦は、人々の心をつかむことである。」

決議採択にあわせ、ギリシャ政府代表部は、ロシア政府代表部および国際オリンピック休戦センターとの協力で、国連本部において「オリンピック休戦を通じての平和の促進」を開催した。

 この催しには、「開発と平和のためのスポーツ」国連事務総長特別補佐官Wilfried Lemke氏、IOC委員Mario Pescante氏、2014ソチ・オリンピック組織委員会会長Dmitry Chernyshenko氏、ギリシャ議会国連派遣代表ギリシャ大使Michael Spinellis、国際オリンピック休戦センター長でコーディネーターを務めたConstantinos Filis博士が出席した。

IOC会長トーマス・バッハ博士は、短時間ながら出席し、全参加者の温かい歓迎を受けた。英国、韓国、中国、イタリア、キプロスの代表が近年のオリンピック休戦に関する意見交換を行った。

すべての登壇者がオリンピック休戦遵守の必要性と平和へのメッセージを強調し、企画を主催したギリシャおよびロシアの政府代表部に感謝の辞を述べた。

 

訳:來田享子(JOA理事)、監訳:和田恵子(JOA理事)

 

決議全文およびIOC会長のスピーチは下記から閲覧可。

 

プレスリリース原文PDF:UN General Assebly adopts resolution on Olympic Truce for Sochi 2014

 

 

 

 

 

JOA設立35周年記念第36回JOAセッション&レクチャー019

JOA設立35周年記念第36回JOAセッション

TOKYO 2020レガシー

クーベルタンの理想と国立競技場からの展望

 

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2013年、東京は晴れて2020年オリンピック・パラリンピックの開催地に選ばれました。どのような大会にするかについては、様々な観点から検討されることになりますが、特に大会後のレガシーを見据えた上で検討・推進されることが重要です。 2020年大会のレガシーについては、開催計画書にすでに示されたアイデアがあるわけですが、今回のセッションではあらためてレガシーを構想したいと考えております。そのための手がかりを二つ用意しました。「クーベルタンの理想」と「国立競技場」です。
前回の1964年東京大会招致を機に建設された現在の国立競技場は、オリンピックの大会期間中からおよそ半世紀にわたる歩みを通してその名声を高め、アスリートはじめ多くのスポーツ関係者の聖地となりました。オリンピック・レガシーとしての国立競技場の価値や発展を振り返り、2020年大会のレガシーを構想する際のヒントを探ります。
また、今年はクーベルタン生誕150年の節目に当たり、JOAならびに日本の研究者2名に記念メダルが授与される運びとなりました。授賞式のため、クーベルタン家のアントワン・ド・ナバセル氏が来日されるのを機に、あらためてクーベルタンの理想に触れ、2020レガシーを展望できればと考えております。

オリンピックの原点ならびに前回大会の代表的な遺産より未来のオリンピック・レガシーを見渡す試みです。活発な議論になるよう多くのご参加をお待ち申し上げます。

 

■日  時 : 2013年12月8日(日)13時~20時

■会  場 : 明治大学《駿河台キャンパス》リバティタワー10階1103教室

■主  催 : 特定非営利活動法人日本オリンピック・アカデミー

■後  援 :

国際オリンピック委員会、国際オリンピック・アカデミー
国際ピエール・ド・クーベルタン委員会
外務省
文部科学省
一般財団法人嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター
公益財団法人日本オリンピック委員会
独立行政法人日本スポーツ振興センター
公益財団法人日本体育協会
公益財団法人日本障害者スポーツ協会日本パラリンピック委員会
特定非営利活動法人日本オリンピアンズ協会
一般財団法人日本パラリンピアンズ協会
公益財団法人ミズノスポーツ振興財団

協  力 : 筑波大学オリンピック教育プラットフォーム

第1部 シンポジウム「TOKYO 2020レガシー 国立競技場からの展望」

2020年東京大会のレガシーとして何を期待し、なぜそれを望むのか。あらためてこの問題にアプローチするに当たり、本シンポジウムでは、間もなく取り壊される「国立競技場」(国立霞ヶ丘陸上競技場)に着目する。
オリンピック・レガシーという観点からこのスタジアムの半世紀を振り返ることで、いかなる恩恵を生んできたかを確認したい。その上で、東京と日本、周辺地域と世界の国々の発展とオリンピック・ムーブメントの更なる普及推進に貢献しうる2020レガシーのヒントを探る。また、新たなナショナル・スタジアムとして新・国立競技場が活かされるレガシーのあり方にも言及したい。
シンポジウムでは、国立競技場と関わりの深い関係者の各々の立場より現在の国立競技場のレガシーとしての価値評価を伺うと共に、2020レガシーに対する期待やビジョンなどを披露していただく。

コーディネーター 嵯峨 寿(JOAセッション&レクチャー委員会委員長)
後藤光将(JOAセッション&レクチャー委員会副委員長)

第2部 ピエール・ド・クーベルタン生誕150年を記念して

近代オリンピックの創始者ピエール・ド・クーベルタンは1863年にこの世に生を受けた。今年生誕150年を迎えたのを機に、国際ピエール・ド・クーベルタン委員会(CIPC)はクーベルタンの思想に合致した長年にわたる功労者や機関に記念メダルを授与することを決定し、日本には3つのメダルが授与されることになった。授賞式には、クーベルタン家を代表するCIPC理事のアントワン・ド・ナバセル氏が来日し、特別講演と記念メダルの授与、受賞者のスピーチが行われる。
続いて、今年8月10日~18日にノルウェーのリレハンメルで開催された第9回国際ピエール・ド・クーベルタン ユース・フォーラムの参加報告が行われる。これは、オリンピズムによる若者の育成を目指して隔年で開催されているCIPC最大の事業である。
オリンピックの原点であるクーベルタンの思想に思いを馳せ、様々な活動例を参考に、2020年東京大会のレガシーについて考える機会としたい。

コーディネーター 田原淳子(JOAオリンピック研究委員会副委員長)
和田浩一(JOAオリンピック研究委員会委員)

【日  程】

12:15 受 付

13:00 開会式

  • オリンピック賛歌
  • 主催者挨拶  笠原一也(日本オリンピック・アカデミー会長)
  • 御来賓挨拶  文部科学省スポーツ青少年局(依頼中)

13:30~15:30 第1部 シンポジウム

  • 「TOKYO 2020レガシー 国立競技場からの展望」
    室伏広治(中京大学スポーツ科学部准教授)
    黒川光隆(スポーツ芸術協会理事長)
    南後由和(明治大学情報コミュニケーション学部専任講師)

15:45~17:45 第2部 クーベルタン生誕150年を記念して

  • 特別講演(オリンピック・レクチャー019)
    アントワン・ド・ナバセル(国際ピエール・ド・クーベルタン委員会理事)
  •  ピエール・ド・クーベルタン生誕150年記念メダル授与
  •  受賞者によるスピーチ
    清水重勇(神戸大学名誉教授)
    飯塚鉄雄(JOA顧問・東京都立大学/至学館大学名誉教授)
    日本オリンピック・アカデミー(笠原一也会長)
  • 第9回国際ピエール・ド・クーベルタン ユース・フォーラム参加報告
    筑波大学附属高等高校 中塚義実教諭ほか参加生徒

18:00 閉会式

  • 主催者挨拶  藤原庸介(日本オリンピック・アカデミー副会長)

18:15~20:00 懇親会(クーベルタン生誕150年記念メダル受賞祝賀会を兼ねて)

(明治大学リバティタワー23階 宮城浩蔵ホール *会費制)

 

参加申込みについて

方  法:Eメール、またはファクシミリ(別紙に記載の上送信してください)
*電話でのお申し込みはお受けできません

申 込 先:
Eメール:inform@olympic−academy.jp
(スパムメール防止のため全角表示しています)
ファックス:第36回JOAセッション事務局 成瀬和弥(029)853−6360(直通)

締め切り:11月29日(金)

記載必要事項:「件名」に「JOAセッション参加申込」と記載し、以下についてお知らせ下さい。

①氏名、②勤務先(学生の場合は学校名、および学部生・大学院生の別)、③住所、④電話番号、⑤会員種別(正会員/一般会員・非会員)、⑥懇親会(会費制)の出欠

参 加 費:会 員1,000円  非会員1,500円  学生は無料

懇親会費:会 員7,000円  学 生5,000円

*参加費、懇親会費とも当日受付にて頂戴します

 

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国際クーベルタン委員会シンポジウム開催案内

今年12月にリニューアル・オープンするIOCオリンピック博物館で、国際ピエー ル・ド・クーベルタン委員会主催のシンポジウムが開催されますので、ご案内 します。
JOA会員でクーベルタン研究家の和田浩一先生が登壇されます。

日時:2014年1月24日・25日(金・土)
場所:IOCオリンピック博物館(スイス・ローザンヌ)

詳細はProgramme Congrès PdC online. pdfをご覧ください。

 

 

 

 

第136回JOAコロキウム 報告

  • 日 時:2013年11月20日(水)18:00-20:00 (定例の第3水曜日)
  • 場 所:「新中野切手サロン」 (地下鉄丸ノ内線「新中野」下車、4番出口 徒歩1分 LAWSONのあるボニータビル6F)
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:
    ①1994年リレハンメル冬季大会開会式(NHK:後半)
    1994年リレハンメル冬季大会の開会式の後半。前回、ホーコン皇太子による聖火点火まで観たため、その後の展開を視聴。選手宣誓、審判宣誓の後、ノルウェーの国歌が演奏され、軍隊のマーチングバンド。その間、NHKアナはオリンピック休戦による世界平和希求活動やOCOGがOlympic Aidとして4億円をサラエボに支援したこと、ノルウェーのオスロがノーベル平和賞授賞式の式典会場である理由などを伝えていく。見せ場の文化プロはノルウェーのおとぎ話による伝統的なパフォーマンス。自然と人間をつなぐベッテルが主役である。大勢のベッテルに地中から引き出されたのは大きな卵。それが光り輝き、地球に姿を変える。最後はその地球から大きな鳩の模型が登場し、さらに鳩型の風船が卵から夜空に舞い上がっていく。ジャンプ会場の開会式、ランディングバーンにも鳩が映写され、平和のメッセージを色濃く伝え、花火でフィナーレとなった。
    ②1994年リレハンメル冬季大会の閉会式(NHK:日本語)
    環境五輪のリレハンメル、大会中にサラエボまで出向いたサマランチの平和主義、閉会式でもオリンピック休戦とサラエボへの継続的支援のメッセージを伝えた。環境保護メッセージを伝える犬ぞり隊も登場。シベリアを横断し、長野へはローラースキーで運ぶとのこと。(実際は自転車であったが、、)。ベッテルとトロルのノルウェーのおとぎ話のパフォーマンスが文化プロで再演。平和希求のメッセージは今回は「世界人権宣言」のが力強く読み上げられた。これはオリンピック精神に共通するものであるとされたからである。1500個の風船の鳩が夜空に舞い上がり、聖火が消えていく。長野への伝達儀式では日本の伝統的な着物様式の「雪の精」が登場し、ベッテル達との踊りの共演後、スノーフラワーの6辺の風船が登場。長野のエンブレムを象る。ランディングバーンにsee you in Naganoと投影されフィナーレに。
  • 環境と平和のメッセージを伝統的なパフォーマンスで伝えていく開閉会式のスタイルは、コロキウム参加者にも好評であった。暑いながらもソンドレのセーターを着てきた白髭さん、この開会式の現地取材者である。
  • 居酒屋談義:終了後はいつものように居酒屋談義。ビールと「黒龍」の特選純米吟醸を楽しみながら、オリンピック招致決定後の動向、その他の話題で盛り上がりました。