年別アーカイブ: 2014年

第144回JOAコロキウム報告

  • 日 時2014年7月16日(水)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」 参加者:9名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2002年ソルトレークシティ冬季大会の開会式(NHK:日本語 約2時間)
    21世紀最初の大会、ソルトレークシティ冬季大会の開会式です。2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ直後の大会、テロ対策のため、厳しいセキュリティチェックと警備体制が敷かれました。開会式のテーマは「Light the Fire Within! 内なる炎を燃やせ」です。貿易センタービルから掘り出された星条旗が国歌斉唱の時に披露されました。会場は完全なる沈黙、哀悼の意を表します。ブッシュ大統領は初めて米国大統領として開会式に参加。開会宣言にはOn behalf of a proud, determined, and grateful nations! とプロトコル規定以外の言葉を付け加え、9.11からの米国民の立ち直りを称えたのです。これはその後問題になりました。ロゲ会長も初仕事。彼の開会スピーチも問題だという指摘がコロ参加者からもありました。開会式では「光の子」が先導してアメリカの歴史絵巻を演じます。アメリカ先住民のパフォーマンスでウェルカム。オリンピック旗の入場には5大陸の代表(アジアからはジャンプの舟木選手)+オリンピズムの3本柱の3人(スポーツ:キリー選手、文化:スピルバーグ監督、環境:クストー氏)の8人が行進しました。スティングとYo-Yo Maの「フラジャイル」の独唱は悲しい調べで、9.11の惨禍を歌い上げました。最後の聖火の点火は1980年レイク・プラシッド大会の米国アイスホッケーチーム「ミラクル・オン・アイス」のメンバー勢揃いで、賑やかに点火されました。最後に600人の子ども達とテーマソングLight the Fire Withinをレアン・ライムが歌い上げました。
    今回は、ソルトレイク大会関係の拙文を2本参加者の方々に紹介しました。最後は恒例の「もんし」で引き続きの情報交換会でした。椅子席でゆったりとくつろぎながら、いつものように、盛り上がったのでした。

 

 

 

第143回JOAコロキウム 報告

  • 日 時:2014年6月19日(水)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」
  • 参加者:10名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2000年シドニー大会の閉会式(NHK:日本語 約2時間)
    20世紀最後、2000年代最初のオリンピック大会とされるシドニー大会、大成功だったとされる大会の閉会式。オープニングは暴走する芝刈り機。カオスの幕開けです。最初の歌姫はクリスティン・アヌー、トーレス諸島人でアボリジニと並ぶ現地人のスターです。日本選手団の旗手は高橋尚子選手。選手たちは走っての入場。ノーベル平和賞を狙っていたとされるサマランチ会長はIOC会長として最後のスピーチですが、なんと「オジ・オジ・オジ…」の挨拶から。あの南北朝鮮の合同入場行進やオリンピック休戦についてスピーチで触れるとともに、閉会に当たってはあの有名な「best Olympic Games ever」で締めくくりました。この大会では8名のアスリート委員が選ばれ、その紹介もされました。次期アテネ大会へのハンドオーバー・セレモニーでは22人の巫女姿の女性たちが登場。「お帰りオリンピック、2004年アテネ大会」とサマランチは告げます。ソルトレイク・スキャンダルを受け、オリンピックの原点回帰を訴えたのです。聖火台の下にニッキ・ウェブスター嬢が細いタワー上で、あたかもサモトラケのニケ風にドレスをなびかせて歌います。その後、上空にジェット戦闘機が飛び、それとともに聖火は空に帰っていきました。ロックとダンスの大パーティが繰り広げられましたが、アボリジニの国旗のTシャツ、sorryと書いたTシャツを着て「和解」をテーマとしたメッセージをロッカー達が伝えていました。ゴルフのレジェンド、シャークの異名をとったグレッグ・ノーマンも登場。オーストラリアで人気や当たり前とされる文化紹介とそれらをふんだんに取り入れたパフォーマンスのオンパレードでした。 終了後は、黒須さんによる「国際スポーツ競技大会における国歌国旗の扱いについて①」の報告がありました。ユニバ、ワールドゲームズとの比較など、興味深い報告。質問のオンパレードでしたが、最後は恒例の「もんし」で引き続きの情報交換会でした。初参加者やゲスト、居酒屋談義からの参加者もあり、盛り上がったのでした。

 

 

 

 

第142回JOAコロキウム報告

  • 日 時:2014年5月28日(水)18:00-20:00(ご注意:定例の第3水曜日ではありません)
  • 場 所:「新中野切手サロン」
    (地下鉄丸ノ内線「新中野」下車、4番出口 徒歩1分 LAWSONのあるボニータビル6F)
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2000年シドニー大会の開会式(後半)(NHK:日本語 約2時間)
    2000年シドニー大会の開会式(後半)(NHK:日本語 約2時間) 20世紀最後のオリンピック大会の開会式。後半は、選手団の入場行進から観ました。選手達は、各国になじみの曲の演奏で入場しました。イタリアはアイーダです。日本はマント姿で「さくら」の曲。南北朝鮮の統一入場行進は「アリラン」のもと、朝鮮半島が描かれた統一旗を南北朝鮮の選手2名が掲げて入場。東チモール選手団は個人選手資格で入場し、両国ともスタンディングオベーションで大拍手で迎えられました。まさに当時の時代を反映していました。開会宣言はディーン総督。選手宣誓に初めて「ドーピングなしで」という文言が入りました。会場内の聖火ランナー達は全て女性。オリンピックに女性が参加した100周年を記念しています。最終点火者はキャシー・フリーマン。アボリジニとの和解をテーマにした演出でした。聖火台は大仕掛け、円盤が滝を登る際に引っかかって、なかなか動かない事態には関係者は肝を冷やしたことでしょう。聖火台が頂点に収まって皆で安堵。なかなかの趣向でした。ノーベル平和賞を狙っていたとされるサマランチ会長はこの大会が任期最後。南北統一チームに随分苦心したとされます。日本選手団のマント姿はさすがに不評でした。開会式では「アボリジニの人々との和解」と「祝女性参加拡大」のメッセージを発信しています。平和のメッセージはどうでしたでしょうか? しかし、各パートが長すぎて、予定より1時間もオーバーしたようです。 終了後は、スポーツ庁設置の話題と抱える問題、2020年東京での野球・ソフト加入問題などの資料を検討し、最後は恒例の「もんし」で少人数ながらの情報交換会でした。

 

 

第141回JOAコロキウム 報告

  • 日 時:2014年4月24日(木)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」 
  • 参加者:6名テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2000年シドニー大会の開会式(前半)(NHK:日本語 約2時間)
     20世紀最後のオリンピック大会の開会式です。行進を除いてもたっぷり2時間はありますので、行進が始まる前までの前半部を観ました。開閉会式の総監督はリック・パーチ。ロサンゼルスとバルセロナの両大会の開閉会式の演出もしています。オーストラリアは荒野の赤い大地に120頭の馬が歓迎。テーマの一つは「和解」、多くのアボリジニの人々が参加しています。「歌い人」のジャカプラと少女ニッキ・ウェブスター、彼らが道案内人。彼女の夢の中でパフォーマンスが進みます。オーストラリアの大地生成から自然、入植と開拓、白豪主義後の5大陸からの移民など、オーストラリアの歴史と文化を壮大に描いていきます。移民の入植のパートでは、黒=アフリカ、黄=アジア、緑=欧州、赤=南北米、青=オセアニアという色づけがされますが、本来はオリンピックシンボルの5色には5大陸は指定されていません。12000人ものダンサー達が演じ、オーストラリア大陸の輪郭を描き、南十字星を演じます。前半の最後は20カ国から集まった2000人のマーチングバンド演奏。日本からも関西吹奏楽連盟の参加があります。オリンピックファンファーレや炎のランナーのテーマ曲などなじみの曲の演奏。最後は大会のロゴマークのミレニアム・アスリートを人文字で描き出しました。
    このシドニーの開会式ではアボリジニの人々との共演のパートが随分時間を取っています。「和解」のメッセージを発信しています。しかし、各パートが長すぎますね。予定より時間は大幅遅れのようです。
     終了後は、恒例の「もんし」での情報交換会。IOAの大学院プログラムに挑戦中の藤沢さんも参加、話はつきませんでした。

第140回JOAコロキウム 報告

  • 日 時2014年3月27日(木)18:00-20:10
  • 場 所:「新中野切手サロン」 参加者:4名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:1998年長野冬季大会の閉会式(NHK:日本語1時間40分)
     1998年長野大会の閉会式です。森中直樹、有働由美子両アナ、萩本欽一さんが司会でした。あの紅白の派手な衣装は覚えていますよね。大きな獅子舞も勢揃いしました。長野地方のローカルなお祭りの大集合です。各国選手団はばらばらではなく固まっての入場です。欽ちゃんの「私たちのふるさとは、地球」という地球村のメッセージが何度も繰り返されていました。杏里が歌った「ふるさと」もしみじみさせてくれました。サマランチ会長はオリンピック休戦の成果と可能性に言及しました。しかし、実際に効果があったかどうかの検証はなかなか難しいようです。サマランチはオリンピックによる友情、連帯、協力が可能であるとしましたが、この長野大会では運営面のみの成功を強調してもいました。次期冬季大会のソルトレークシティへのオリンピック旗のハンドオーバーセレモニーでは、駅馬車やカウボーイが登場してあっと言わせていました。最後は5,000発の花火の打ち上げです。エンブレムをかたどった打ち上げ花火も、長野の手筒花火も登場し、最終は選手も演技者も一緒になっての「輪になって踊ろう」の大合唱と踊りで大祝祭の閉幕でした。この閉会式のメッセージは「世界中の人々にとって、たった一つのふるさとであるこの地球に平和を!」というものであったと思います。
     後半の2014年ソチ冬季パラリンピック大会の総括は資料配付で行いました。2020年東京大会のTOCOG編成も話題になりました。
     終了後は、恒例の「もんし」での情報交換会。4人と寂しい参加者でしたが、初参加の里見さんのお話しで盛り上がりました。