第215回JOAコロキウム開催報告
・日 時:2020年8月26日(水):18:00-20:00
・場 所:Online Zoom会議
・参加者:14名
・テーマ:「映像で見るオリンピックの歴史」
①情報提供
◎オリンピック・パラリンピック関連情報の提供
・「五輪をめぐる:五輪の理念 今度は捨てない」(朝日新聞20200723)
・「東京五輪まで1年 今こそオリンピズム」(朝日小学生新聞20200723)
・「感染予防や費用で課題 あらゆる違い超えられる祭典」(朝日中高生新聞20200726)
・「都政新報」30回連載(オリンピック基礎講座:「開・閉会式編」6本)
・「識者が語る東京五輪の在り方 「オリンピックたるゆえん、大事に」「選手の発表機会を」(時事通信20200816)
・IOC Athletes’ Commission considering Opening Ceremony minute’s silence as protest solution for Tokyo 2020 (ITG 20200731)
・Los Angeles 2028 chief Wasserman joins call for Rule 50 to be amended (ITG 20200801)
・Framework: Rule 50 – Athlete Consultation (IOC, Athletes’ Commission 20200825)
・The Difficult legacy of IOC President Avery Brundage (ATR 20200719)
・IOC会長「トンネルの先の光」 東京五輪まで1年(FNNプライムオンライン 20200723)
・IOC and JOC Discuss Measures to Eradicate Harassment and Abuse in Japanese Sport (IOC 20200806)<以上、舛本提供>
②自己紹介・近況報告
③意見交換:
1.共通テーマ「IOCオリンピック憲章第50条改正要求問題」
(配付資料をもとに、この問題の流れを再確認)
・2020年7月31日IOC Athlete Commission(AC)の東京2020大会で1分間の黙祷案紹介。2028ロスの組織委員会のWasserman会長も改正に賛成。IOCのACは2021年第1四半期に調査をして最終のリコメンデーションを提示するタイムラインを発表。USOPCとEUの対応の差やUSOPCの動向を見守る必要性、人権を含む関連情報の確認の後、以下の例のように自由な意見交換を行った。
・大阪なおみと八村塁以外の日本のアスリートたちの対応不十分。オリンピックの国際平和運動は国際政治活動になるという前提からしても、政治活動と人道的活動との線引きの難しさ。人権運動の一環としての現状認識の必要性。
・オリンピックでできることの根本をシンプルに考え直す必要性。様々な運動を取り込むことによって複雑化しすぎた現状の見直しを。教育も政治化している現状で、オリンピック・パラリンピック教育で何ができるか?「社会を映す鏡としてのスポーツ」、社会的な問題と不可分のIOCのオリンピック運動の必然。
・IOCとJOCの「日本スポーツ界のハラスメントと虐待に対する声明」に関し、7月のHuman Right Watchの日本批判後、JOCのスタンス不明。勝利至上主義が跋扈し、改善への期待は?JOC声明の和訳がないのは引け腰のせい?
・暴力と政治や教育、女性の参画、女性の発言機会が増える必要性、「女性」という枠の括りの問題、能力で評価される社会になる必要性、「多様性と調和」および「共生社会」の実現を標榜するTOCOG、この状況で果たして実現するか?
・オリンピックの政治利用を禁止している理由と歴史的流れは?など、人権と政治に関して様々な意見が出ました。
2.共通テーマ2:東京2020大会の延期問題
・先月のコロキウムから引き続いての意見交換
・医師の立場から:ワクチン・治療薬は大会までには間に合わない見込み、中止ならば早い意志決定の必要。TOCOGはオリンピックの在り方に関するコングレスなどすべき、という意見。
・オリンピックの今後の在り方に関して、アテネやオリンピアでの恒久開催案の紹介。
・日本社会の世界の発展の波へ乗り遅れ、それを東京2020大会が起爆剤となって改善されていくことを期待。新しいオリンピック開催の形を求めていく必要性。
・合意形成など何もせずに中止決定するような単に引き下がるだけでは問題、オリンピック・パラリンピックの理念の再確認の好機
・パラの1年前イベントを何もしないTOCOGに対して、オリンピックと同じ期待をかけられたパラ、そのマイナスの面が出ている。パラはオリンピックとは違う開催意義があることを伝える好機である。原点見直しの必要性。
・中止となった際の対応案:代替の国際スポーツ大会の計画等、様々な意見がでました。
3.「聖火」展示と「聖火リレー」計画の問題
・TOCOGの9月1日よりのJSOSのJOMで「聖火」展示計画発表、および来年の聖火リレーのほぼ今年の計画踏襲案に関し、意見交換を行った。
・TOCOGと準備現場の自治体との間の温度差や仲介する立場としての苦労の紹介。再計画や準備の負担感や徒労感、セレブレーション費用の地元負担、聖火リレーの4大スポンサーの継続問題、日程の変更による他のイベントの調整の問題なども紹介された。
・CO2をばらまく聖火リレーへの批判、代替燃料の考慮や花火自粛も含めてリオの聖火台のような環境配慮の必要性。
・「聖火リレーは実施するものだ」という前提を問題視すべき、ビジネス最優先の聖火リレーの現状批判など、意見交換されました。
・最後にIOC制作の「聖火リレー動画」”Every Olympic cauldron lighting _ Top Moments”(約7分)を視聴。1900年パリ大会のフランスサッカーチームの胸のエンブレムの2つの輪(五輪のアイデアの元とされる)、1956年はメルボルンとストックホルムの2カ所での聖火点火、1964年東京大会の坂井義則の点火シーンは左手で(ビデオ編集上の裏焼きという失態)、1988年ソウル大会の点火前の聖火台上の鳩の姿、1996年アトランタ大会でのモハメッド・アリの点火したトーチの保管問題、など映像を見ながら話題にしました。
⑤終了後:online乾杯(参加者3名)約1時間
残り時間はフリーディスカス。情報交換の継続など、いつものように話題は尽きず。楽しく時間が過ぎていきました。
第216回JOAコロキウム開催案内
・日 時:2020年9月16日(水)18:00-20:00
・場 所:Online Zoom会議(JSOSのスポーツマンクラブも検討)
・テーマ:「映像で見るオリンピックの歴史」
・内 容:
①オリンピック・パラリンピック関連情報の提供(資料はZoomの画面共有機能で提示できます)。操作が難しい方は添付ファイルで舛本までお送りください。
②意見交換:今回も共通テーマは自由テーマとします。参加者はご希望をお寄せ下さい。
③映像共有:何か時間があれば考えます。YouTube上でも探せます。ご希望があれば考慮します。
④残り時間:フリーディスカス。
⑤終了後:可能な人だけでonline乾杯など自由に!
・定 員:15名程度(事前登録制:参加予定の方には、後日Zoomへの招待とID・PW・URLをお送りします。
・会 費:無料
・情報交換会:(ドリンクは各自で準備)
☆入室・退室は自由です!
☆通信回線の状況次第で、途切れる可能性もあります。どうぞご理解ください。
◎申込先:JOAコロキウム申し込みサイト:joa_colloquium*olympic-academy.jp
(*は小文字の@に)
☆ただし、このJOAメルマガに直接の返信は避けてください。対応できません!
◎申込み締め切り:9月13日(日)17:00