JOAコロキウム 第225回報告&第226回開催案内

第225回JOAコロキウム開催報告

・日 時:2021年7月6日(水):18:00-20:00
・場 所:Online Zoom会議
・参加者:9名
・テーマ:自由テーマ

◆2020年度JOAコロキウム委員会会計報告
・昨年度の支出は、特別コロキウムのスピーカー関係へのお礼の記念品(記念ポロシャツ)のみ。後日、収支決算書送付。
・残金130,905円のうち、10万円は「JOAハウス」への寄附金に充てることで了承。

1.情報提供
1)6月23日以降の主要6紙のオリンピック関連の社説紹介(朝・毎・読・日経・産経・東京)(事前配付資料)

2)オリンピック・パラリンピック教育関係論文の紹介:沖塩 有希子(2021)「日本のオリンピック教育をめぐる一考察 ーー 東京五輪(1940・1964・2020年)関連教材を手がかりとして ーー」『国府台経済研究』(青柳会員)
・パリ近郊に滞在中の和田会員より、フランスのオリンピック教育の情報提供も。

3)Virtual JOA HOUSEのwebsite(仮)の紹介(舛本)
・コロナ禍、大会開催に賛否両論ある中で、JOAが「JOAハウス」を設置してwebsiteでの情報発信とonline event実施することのポジションステイトメントがwebsite冒頭に必要との意見あり。これは、広報委員会マターなので本意見を伝えることにした。
・元々、「JOAハウス」の設置は、第32回オリンピアードの最中に、大会開催の可否にかかわらず展開するJOAのオリンピック・ムーブメントの一環として、「オリンピズム普及と浸透」というミッションに従って設置されるものであることの再確認。大会開催の賛否には会員間にも多様な意見があること、それを尊重すべきことなどの意見も。
・「JOAハウス」の6回のonline eventへの参加をコロキウム参加メンバーに周知。関心のある人たちにもシェアを。

2.意見交換
1)開催上の諸問題
・開会式の行進順および関係国の国旗関連。ロシア選手団の入場順や北朝鮮の国旗利用など。英国の読み方も話題に。過去の大会では、韓国と北朝鮮の選手団の行進順への配慮なども紹介された。
・国旗とナショナリズム、オリンピック憲章違反では?: 本件は昔から話題になる課題。ナショナリズムと愛国心の違いは?また、YOGではNOCsミックスや大陸間対抗など深協議システムの採用でトランスナショナリズム志向も。1964年大会時のNohonとNipponの表記など話題に。
・大会開催に関して、医師会は「開催反対であり、最低でも無観客」という方針は堅い。感染拡大による他の患者への診療圧迫が大きな危惧に。
・Change ORGでの落合惠子氏らの反対運動が新たに展開されていることも紹介。
・安倍元首相の「大会開催に反対する人たちは反日だ」発言も問題に。
・丁度、日本選手団の結団式をonline開催中。賛否の立場があるが、65万人が視聴中。
・スポンサー企業に多様性宣言を、というTOCOGの要請。トップダウン的発想で、多様性とは方向違いとの指摘。
・「台湾」の呼称問題:JOCが門前払いとの報道。対応すべきであったはず。日本政府としての対応とJOCの対応は別のはずとの意見も。
・「天皇のお気持ち拝察」報道:上手に自分のスタンスのバランス取りも。開会宣言での文言「祝い」の扱いはどうなる?

2)ジェンダー問題
・NZ女子重量挙げのトランスジェンダー選手、およびナンビア女子2選手出場制限:テストステロン値のみでジェンダー判定することの問題。年齢変化もあり、定量的に線を引けないのが実情だが、ルール上で決定した国際陸連等の問題点。
・競技の前提として、男性と女性に区分して競技する方式に問題点あり。男性側からの視点や基準である。
・生物学的に画然と分けることができない時代や社会において、オリンピック競技はどうするか?ジェンダー・フリーになるのか?
・ジェンダーとしては社会的に女性として暮らしてきた人もいる場合にどうするのか?逆もしかり。

3)開会式関係
・開会式を簡素化する方針ながら、開催総時間は延長。入場選手間のフィジカルディスタンスをとるため。
・聖火リレーも開会式の花火もCO2増加の一因。環境配慮の見地から中止すべきとの意見も。

4)メディア報道
・NBCがオリンピック放映で最高の利益を上げる予想。外国メディアからの批判もある。
・特に欧米はテレビ離れを懸念し、新しいプラットフォームを作りたがっているので、今回からも変化があるかも。

5)オリンピック教育・静岡の聖火リレーでは、母に連れられて観戦する子どもたちが多く、聖火の意義を学ぶ姿も。他地区は残念!
・オリンピック・パラリンピック教育に反対の教員もいる。運動会ができないのに何故オリンピックは開催? という疑問に答えられるのか?
・見えてこない学校現場の声、そもそもオリンピック・パラリンピック教育が必要かの議論も。
・お台場の暑さ、熱中症も危険。会場観戦ではなく、テレビ観戦して子どもたち同士での話し合いも重要。
・フランスでは小学校の時間割が無い。先生の裁量権が大きい。日本のような形はあり得ない、との紹介も。

6)その他の情報提供
・Olympic Agora: 日本橋の「クレド室町テラス」一帯でのIOCオリンピック・ミュージアム(TOM)所蔵の展示品「オリンピック・スピリット展」(三井不動産スポンサード):橋本会長は公開日前日視察し、「これからは日本文化の発信をしっかりしたい」と発言。「文化プログラム」の日本文化中心主義を露呈。
・展示には、公式ポスター、トーチ、メダルなどは目新しくはないが、21人を取り上げた選手達のテーマと紹介は見物。 参考URL:https://olympics.com/olympic-agora/ja/

3.終了後:online乾杯(参加者3名)約1時間
残り時間はフリーディスカス。情報交換の継続など、いつものように話題は尽きず。アテネ体操競技報道秘話なども話題に。楽しく時間が過ぎていきました。

 

第226回JOAコロキウム開催案内

・日 時:2021年9月15日(水)18:00-20:00
・場 所:Online Zoom会議
・テーマ:「自由テーマ」
・内 容:

  1. オリンピック・パラリンピック関連情報の提供(各自、何かあればPC上で共有できますので、ご準備ください。)

  2. 意見交換:今回も共通テーマは「自由テーマ」とします。参加者はご希望があればお寄せ下さい!

  3. 映像共有:何か時間があれば考えます。YouTube上でも探せます。ご希望があれば考慮します。

  4. 残り時間:フリーディスカス。

  5. 終了後:可能な人だけでonline乾杯など自由に!
  • 定 員:15名程度(事前登録制:参加予定の方には、後日Zoomへの招待とID・PW・URLをお送りします。
  • 会 費:無料(Zoom利用の経費はJOA負担です)
  • 情報交換会:ドリンクは各自で準備

☆入室・退室は自由です!
☆通信環境の状況によっては、入室できない、あるいは中断する可能性もあります。どうぞご理解ください。

◎申込先:JOAコロキウム申し込みサイト:
    joa_colloquium*olympic-academy.jp(*は小文字の@に)
☆ただし、このJOAメルマガに直接の返信は避けてください。対応できません!

◎申込み締め切り:2021年9月12日(日)17:00