年別アーカイブ: 2023年

JOAオリンピック・レクチャー114 開催案内

下記要項にて、JOAオリンピック・レクチャー114を開催いたします。

  • 非会員で参加をご希望の方は、JOA事務局までメールにてご連絡ください。
  • 会員は、当日14時00分より総会が実施されますので、総会出欠届とあわせてレクチャーへの出欠をご提出ください。

会員専用ページから「総会・レクチャー出欠届」を提出する(クリック)

 

◆ JOAオリンピック・レクチャー114 ◆

日 時::2023年5月28日(日)13:00–13:45(参加費無料)

場 所:明治大学 駿河台キャンパス リバティータワー 7階1073教室
https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html

テーマ:揺らぐ国際秩序とオリンピック・ムーブメントの対応
    ―ロシア選手等の排除問題を中心に―

講 師:望月 敏夫 氏
     日本オリンピック・アカデミー会長
     日本パラスポーツ協会評議員
     早稲田大学招聘研究員
     元駐ギリシャ大使・東京大会招致担当大使

オリンピック・レクチャー114の開催要項PDFをダウンロードする(クリック)

趣 旨:
 ロシアによるウクライナ侵攻 1 年経過、パリ大会まで 1 年と少し、オリンピック・ムー
ブメントは内外で困難に直面している。国内では東京大会絡みの多くの不正疑惑が発覚し
裁判が開始されたところであり、国民のオリンピックへの信頼に陰を落としている。一方、
ウクライナ侵攻への IOC の対応をめぐり国際スポーツ界や各国政府の間に分断が深まり、
パリ大会に向かうこれからの 1 年がオリンピック・ムーブメントの正念場である。
 このレクチャーでは、新旧数多くの課題の中から政治・外交との向き合い方がどうあるべ
きかを取り上げ、特に現下の象徴的事例である国際競技大会からロシア選手等を排除すべ
きか否かの問題に焦点を当てたい。
 「今、国際社会は歴史の転換期にある」と先月公表された外交青書 2023 年度版はその冒
頭で述べているが、国際政治の世界では従来の常識が通じなくなりつつある。このトレンド
と絡み合うオリンピック・ムーブメントにとっても、新たな脅威、特に人類の普遍的価値や
平和が脅かされる非常事態に対し適切に対応することが、その生き残りと発展のために不
可欠と考えられる。日本のスポーツ界も「自分の家をきれいにする」とともに、新時代のオ
リンピック価値の再定義のため、主体的な取り組みが求められる。
 このレクチャーは時間の制約もあり問題意識と論点の提起のみとなるが、今後の JOA の
活動を考えるうえで参考にして頂きたい。

 

 

 

 

2023年度JOA通常総会のご案内

通常総会を下記の要領で開催いたします。今年度は従来通りの対面のみでの開催となります。お忙しいこととは存じますが、会員の皆様のご出席を頂きたく、ご案内申し上げます。また、同日総会前には、望月 敏夫(JOA会長)を講師とするJOAオリンピック・レクチャー114「揺らぐ国際秩序とオリンピック・ムーブメントの対応–ロシア選手等の排除問題を中心に–」を開催しますので、ぜひご参加ください。
 *会員は出欠を2023年5月21日までにご提出ください。

会員専用サイトから総会出欠届を提出する(クリック)

総会開催案内PDFをダウンロードする(クリック)

日 時     2023年5月28日(日) 14:00~16:00

場 所     明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー7階1073教室

〒101-8301千代田区神田駿河台1-1
https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html

次第(予定)
(1)開   会
(2)書記の選任
(3)議長選出
(4)議事録署名人の選任
(5)審議事項
   第1号議案 2022年度活動報告について
   第2号議案 同 活動計算書について
   第3号議案 同 監査報告について(監事)
   第4号議案 2023-2024年度役員候補者について
(6)報告事項
   1. 2023年度活動計画について
   2. 同上活動予算書について
   3. 2023年度海外セッション派遣について
   4. 新会員について
   5. 公益財団法人ミズノスポーツ振興財団からの2023年度助成について
(7) 閉  会

 

オリンピック・レクチャー114の詳細を見る(クリック)

【JOAオリンピック・レクチャー114】 13:00-13:45

講師:望月 敏夫 氏
  日本オリンピック・アカデミー会長
  日本パラスポーツ協会評議員
  早稲田大学招聘研究員
  元駐ギリシャ大使・東京大会招致担当大使
テーマ:揺らぐ国際秩序とオリンピック・ムーブメントの対応
    ―ロシア選手等の排除問題を中心に―

 

 

 

 

日本オリンピックミュージアム企画展スペシャルイベント「オリンピック・ムーブメントセミナー」のご案内

日本オリンピックミュージアムで開催中の企画展「オリンピック・ムーブメントって何だろう?」の関連イベントとして、これまでに取り組まれてきたオリンピック・ムーブメント推進のための考え方や活動について振り返り、これからのオリンピック・ムーブメントについて考えるセミナーが開催されます。

日 時 令和5年4月22日(土)13:00~16:00
会 場 オンサイト会場(日本オリンピックミュージアム1階「ウェルカムサロン」)
    オンライン(後日、視聴用のURLをご案内いたします)
主 催 公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)
協 力 特定非営利活動法人日本オリンピック・アカデミー(JOA)

参加申込
以下の専用申込フォームに必要事項をご入力ください(申込締切:4月14日(金)正午)

https://forms.office.com/r/haAnRvMRQu

【プログラムおよび登壇者】
1.JOAセッション
來田 享子 氏(JOA理事/中京大学スポーツ科学部教授)
和田 浩一 氏(JOA理事/アサンプション国際小学校教諭)

2.JOCセッション
伊藤 華英 氏(オリンピアン/水泳・競泳/2008年北京大会・2012年ロンドン大会)
岡里 明美 氏(オリンピアン/バスケットボール/1996年アトランタ大会)
荻原 次晴 氏(オリンピアン/スキー・ノルディック複合/1998年長野冬季大会)

3.パネルディスカッション 総合司会者およびセッション1・2の登壇者

【総合司会者】
小口 貴久 氏(オリンピアン/リュージュ/2002年ソルトレークシティー冬季大会・ 2006年トリノ冬季大会・2010年バンクーバー冬季大会)

 

 

2023年度開催IOA海外セッション参加者募集のご案内

国際オリンピック・アカデミー(IOA)より、2023年度に開催される各種セッションの案内が公表されていますので、お知らせいたします。(参加者はJOAの会員資格を有している必要があります)

応募される方は、JOA事務局メールアドレス宛にメール表題を「2023年IOAプログラムの応募について(参加希望プログラム名)」として、ご連絡ください。海外セッション派遣委員会担当者より折り返し要項をお送りいたします。

①および②のセッションのJOAへの参加申込み〆切:2023年4月7日(金)

2023年IOAプログラムのトピック
MAIN TOPIC
Innovating physical education and Olympic values education to build a better world

SPECIAL TOPIC
Renewal and rejuvenation: How can the Olympic Movement remain relevant to youth through physical education and Olympic values education

①第63回国際ヤングオリンピックアンバサダーセッション(2023/6/10 – 6/22)
※昨年より名称(旧、青年セッション)及び対象年齢が変更となりました。

参加資格:​①20歳から30歳
     ②英語、フランス語、ギリシャ語のいずれかに堪能であること。(要証明書)
     ③参加までにJOA開催のプログラムに参加していること。
     ④必要書類を期日までに提出すること。(詳細は応募者に送付します)
費用負担:​出発空港からアテネまでのエコノミークラス往復航空券代の半額。
(半額はIOCソリダリティが補助。ギリシャ国内の滞在費はIOA負担。登録費150EURは JOA負担)募集人数:​男女1名ずつ、計2名

②第14回高等教育者セッション(2023/7/7 – 7/13)

参加資格:​①高等教育機関にて教育活動を行っていること
     ②英語、フランス語のいずれかに堪能であること
     ③必要書類を期日までに提出すること。(詳細は応募者に送付します)
費用負担:​往復航空券代、参加費730EUR。(登録費150EURは JOA負担)
募集人数:​最大2名(プログラム全体の参加者が多数の場合先着順)

③第30回 大学院生オリンピック研究国際セミナー(2023/9/17 – 10/6)

参加資格:①​45歳以下であること
     ②英語に堪能であること。(要証明書)
     ③必要書類を期日までに提出すること。(詳細は応募者に送付します)
発  表:​英語で書かれたオリンピック研究に関する論文を提出すること。
費用負担:​航空券代、現地滞在費1,350EUR(登録費150EURはJOA負担)
募集人数:​1名

④    国際オリンピック・アカデミー(IOA)大学院修士課程プログラム2023-2024

2009年よりギリシャ・スパルタにあるPeloponnese大学とIOAが連携し開設した修士課程プログラムであり、3セメスターで構成されている。
POSTGRADUATE TITLE: Olympic Studies, Olympic Education, Organization and Management of Olympic Events

時  期:​第1セメスター 2023/9/15 – 11/8
     第2セメスター 2024/4/7 – 6/9
     第3セメスター 現地での実施無し
費用負担:​航空券代、学費5,000EUR(3セメスター合計)、IOA施設利用料3,500EUR
奨 学 金:オリンピック・ソリダリティーによるIOC奨学金(学費、航空券、IOA施設利用料)はJOCを通じて申込むこと。詳細は参加希望者に送付します。

 

 

JOAコロキウム 第244回開催報告(2023/3/27)

第244回JOAコロキウム開催報告

日 時:2023年3月8日(水)15時00分~17時00分
場 所:JSOS スポーツマン・クラブ会議スペース
参加者:15名
テーマ:ロシア・ベラルーシ選手参加問題、第4回日中韓スポーツ大臣会合など

Ⅰ.情報提供と意見交換
1.ロシア・ベラルーシの選手参加問題:今回も様々な意見や情報が共有されました。
・IOCの2022年2月のロシア・ベラルーシ2か国の排除勧告の理由は2点:オリンピック休戦違反と両国選手の安全確保。今回のIOCの参加許可の方針の理由は、国連人権報告者による差別禁止という理由。果たして当初の2つの理由となった問題は改善されたのであろうか?
・OMの尊重か反ロシア・ベラルーシという市民感情か?この2つの軸足の置き方で真っ二つに分かれている状況。
・国連のギリシャ人の人権特別報告者は人権の専門家であるが、中立者としての意見ではあるが国連を代表する意見ではない、という補足も。
・「平和を大事にするかVSオリンピックが大事か?」日本としての考え方は、誰がどう纏めるのであろうか?JOA、JOC、国際政治学者など含めて公開議論をして政策提言をすべき、という意見。もし、スポーツ庁や文科省が「参加すべきではない」とすればそれは政治的介入。
・戦争中だからこそオリンピックで平和をVS戦争中はオリンピックどころではない、という対立に対して過去の歴史も振り返り慎重な議論が必要。
・IOCが最終的に決定すべき問題だが、それが決めがたい問題なので政治的利用を。理想と現実のジレンマがある。
・1980年のボイコット問題ではパスポートを発行しないという政治的圧力でごり押しされた。
・政治を動かす力がオリンピズム・パラリンピズムにはあるはず。政治力をどう排除するか?JOAは声明を発して存在感を示すべき、という意見も。
・1年前にIOCはインビテーションを発送するが、そこではNOCは意見表明などできず、「参加or不参加」のみの回答。もし、不参加ならばペナルティの対象に。IOCからの分担金など無くなるはず。
・裁判に喩えて、本問題の裁判官は?IOC?罰を下す力があるのか?罰を与えられるのは誰?NOC?アスリート?等
・ロシアのドーピング問題に関してもIOCは政治的判断をせず、IFに判断を任せるしかなかった。
・ロシア選手が出場してメダル取れば、直ぐにプーチンとの記念写真撮影などでロシアに利するだけであろう。ウクライナの選手達は戦争に参戦する代わりに競技で活躍する事が使命。
・IPCは現在態度不明。あるNFでは現場では本問題を全く考えていない。アスリート達の意見も上には上がってこない。
・戦争とオリンピック:過去には選手レベル、組織委員会レベルでインパクト与えるものがあったが、IOCレベルでインパクトを与えるものがあるのか?
・JOCのどこがどのような判断を下すか?しかし、判断するセクションはないし、JOCは判断しないであろう。
・IOCは平和の根拠をどうするのか?国連のスタンスは根拠にはなれない。IOCが独自の論拠を見いだすべき。JOA・JOCレベルでの議論も難しい。ユーロセントリズムからどう離れるか?グローバルサウスなどの意見や立場も考慮すべき。
・日本のACは機能しているのであろうか?今回IOCはACの意見も聞いた上で今回の方針転換を出したはず。
・アスリート・ファーストといいながらも実はアスリート・ラスト。スピークアウトできない選手達の現実。その場しか生きられない日本のアスリートの現実がある。そのため、選手による政治的発言の難しさ。一方、現実に的には一番最初に問題に遭遇するのがアスリート達。
・IOCは「ロシア・ベラルーシの選手達が政治的に中立で参加することが、如何に国際平和に貢献するのか?」というように、今回の方針転換がオリンピズムの究極的目標やオリンピック・ムーブメントの目標に合致するのか、明確に示すべきである。

2.その他
(1)日中韓三カ国スポーツ担当大臣会議
・2月9日にonlineで第4回日中韓スポーツ大臣会合が韓国主催で開催されたが、その成果文書である「2023ソウル共同声明」(日中韓におけるスポーツ協力強化についての共同声明)は未だwebsiteに掲載されていない。
(2)日本の文科省もサインした35か国によるロシア・ベラルーシ対応声明
・文科省のwebsiteには掲載されていない。イギリス政府のwebsiteには掲載されています。

Ⅱ.終了後は自由な情報交換
・久しぶりのドリンク付き意見交換会でした。

今季のJOAコロキウム委員会の皆様、またZoomも含めてご参加頂いた皆様、様々な意見の開陳や情報交換どうも有り難うございました。

Olympically, NAO MASUMOTO(自称:オリンピズムの伝道師)