オリンピック教育・研究」カテゴリーアーカイブ

第117回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年4月11日(水)18:00-20:00(定例の第3水曜日ではありませんのでご注意下さい!)

場 所:「新中野切手サロン」(地下鉄丸ノ内線「新中野」駅、4番出口徒歩1分) 電話:03-6454-1405

住所:中野区中央4-1-3 BONITA新中野ビル6階(LOWSONのあるビルの6階です。ビル1Fが変わりました。)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

参加者:11名

題 材:
前半: IOC版「OLYMPICA!オリンピック100年の歴史」⑯(日本語吹き替え版55分) →今回も未知のオリンピアン多数
登場選手:①60年女子体操ラチニナ:ローマのカラカラ浴場での演技、ムラトヴァ、アスタコワに混じって池田敬子さんも取り上げられていました ②52年ヘルシンキ水泳の日米の対決:KONNO vs 橋爪。水泳日本の復活ならず ③68年メキシコのブラックパワー・サリュート問題:400m決勝、エバンス、ジェームス、フリーマンの米3選手が表彰台で黒いベレー帽を脱ぐシーン。しかし、4X400mリレーではベレー帽に拳のプロテスト ④84年ロス女子飛び板飛び込み:ベルニエ(加)の見事なダイビング、カナダ初の飛び込み金メダル ⑤36年ベルリン:男子体操がこのときから6種目に確定:スタジアムのフィールド内だが体操の軍事的意味合いに言及したナレーションが興味深い。レニ・リーフェンシュタールの映像を多用していた ⑥60年ローマ:スーパー・ヘビー級ウラソフの重量挙げ、従来の記録を200kgも更新した怪力 ⑦52年ヘルシンキ自転車ロードレース:ベルギー選手達の活躍 ⑧36年ベルリン自転車ロードレース:フランスのシャルパンティエとラテヴィエのライバルリー、ジャージを捕まれて怒るラテヴィエ、その犯人は同僚の選手であった ⑨68年メキシコの棒高跳びのシーグレン(米):ヨーロッパ勢と対決、同記録をクリアした3選手、失敗試技の少ないシーグレンの勝利 ⑩60年ローマのフェンシング:エペで地元のデルフィーノの3度目の出場での勝利 ⑪48年ロンドンのクン夫人再び:空飛ぶ主婦は走り幅、走り高もすばらしい記録を持つが出場制限 ⑫60年ローマ:400mデービスの疾走:28歳のバスケからの転向での勝利 ⑬56年メルボルンの乗馬はご存じのようにストックホルムにて分散開催:スウェーデンのサン・シールの活躍。今回も珍しい映像満載でした。
後半:若手研究者による情報提供:「1992年オリンピック休戦アピールと1980/84ボイコット後のIOCの政策方針の転換」(第2報)(一橋大学大学院生 黒須あかりさん)。IOCのサマランチ戦略による国際政治方針転換。UNのワルトハイム事務総長に接近するも断られる。その往復書簡も資料で提示してくれました。アドホック委員会の設置、黒幕はパウンドのよう。1988年バーデン・バーデンIOC総会時の動きは議事録等で要確認。次回は1985年のIOC総会です。楽しみな継続報告です。

〆は、居酒屋談義で盛り上がりました。

第116回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年3月22日(木)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:10名 (内大学院生2名)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:
前半: IOC版「OLYMPICA!オリンピック100年の歴史」⑮(日本語吹き替え版55分) →今回も未知のオリンピアン多数
登場選手:①52ヘルシンキ開会式。雨中、掲示板にCitius, Altius, Fortiusの文字。聖火ランナーにヌルミ ②68年メキシコ女子体操:チャスラフスカVSソ連。優美な演技の裏のポリティックスが披露される。 ③48ロンドンのクン夫人。ニックネームはワンダー・ウーマン。オレンジ色のパンツで快走 ④60年ローマ:馬術のデンツェオ兄弟が金銀。地元の強みか ⑤36年ベルリン:1万メートルのフィンランド勢。村社講平の勇姿も ⑥60年ローマ:イタリア自転車チーム、これも地元の利 ⑦68年メキシコの女子槍投げ ⑧48年ロンドン飛び込みのサミー・リーと88年ソウルのルガニス。ソウル大会での飛び込み開会式があったことを初めて知る ⑨68年メキシコのボクシング:デルガド。微妙な判定に苦しむボクシング界 ⑩68年メキシコ男女4x100mリレー米国ブラックパワーの活躍 ⑪68年メキシコのバスケット。アメリカがプロ出場せず苦戦。 ⑫48年ロンドン:米英のボートレース、英国の活躍、ヘンリー・レガッタのコースで快勝する英国 ⑬52年ヘルシンキ陸上男子100mの接戦。トップから6位まで10分の1秒差。写真判定となる ⑭60年ローマ大会の開会式。選手入場がない閉会式。今回も珍しい映像満載でした。

後半:若手研究者による情報提供:「1992年オリンピック休戦アピールとボイコット後のIOCの政策方針の転換」。IOCのサマランチ戦略による国際政治方針転換。一体誰との交渉と黒幕は?1988年時の動きは?なかなか話題に富む情報提供でしたので議論や意見が続出。ノーベル平和賞狙いか? Etc.次回も楽しみな継続報告です。

終了後は、居酒屋談義(10名で大盛況。)

第115回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年2月15日(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン
参加者:10名 +居酒屋談義から3名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:
前半:インスブルック冬季YOG再び:NHKのサタデースポーツYOG特集(1月7日)、およびNHKBS1のYOG総集編(1月29日)を見ました。HNKの「ヤング・アスリートの育成」という主旨説明には皆が首をかしげました。CEPの紹介もありましたがやはり競技中心でしたね。アイス・ホッケーのSkill Challengeの決勝に出た出口さんのプレーは興味深かったですね。本当はWorld Mile, School Challenge, Young Reporter, Roll Modelsなどの紹介が欲しかったところです。残念ながら、街中の人々の様子やYOGGERの活用ぶりもありませんでした。

後半: IOC版「OLYMPICA!オリンピック100年の歴史」⑭(日本語吹き替え版55分) →今回は未知のオリンピアンばかりでした。
登場選手:①48年ロンドン大会棒高跳び。日本は参加許されず。しかし日本製の竹の棒が活躍しました ②68年メキシコ自転車、イタリアの活躍 ③60年ローマ110mH、イタリアの活躍ぶり ④68年メキシコ:日ソの女子バレーボールの因縁の対決。大松監督はリタイアし小島監督時代。ソ連のリスカル大活躍が描かれていました。 ⑤52年ヘルシンキ400mH ⑥52年ヘルシンキのボート ⑦48年ロンドンのマラソン:ここには珍しい映像が満載。ゴール直前でふらふらのガイイは1908年ロンドンのドランド・ピエトリの再現か ⑧52年ヘルシンキ:陸上男子200m ⑨60年ローマのボクシング ⑩52年ヘルシンキ男子円盤投げ ⑪60年ローマの自転車 ⑫68年メキシコ:砲丸投げ  ⑬ 48年ロンドン110mH ⑭68年メキシコ大会の開会式の文化性:聖火リレーはコロンブスの道をたどる。コロンブスの子孫も聖火ランナーに登場。知っていましたか? 海で泳いでのリレーもありました。最終聖火ランナーは女性初のランナー、ご存じのエンリケタ・バシリオ。 今回は、ほとんど目にすることがない珍しい映像ばかりでした。

後は、居酒屋談義(13名で大盛況。ゲストにも参加してもらいました。)

第114回JOAコロキウム 報告

日 時:2012年1月25日(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:9名 +居酒屋談義から1名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:バド・グリーンスパン監督:「16 Days of Glory (1984ロス大会公式記録映画 Part1)(英語版145分の後半部分)

登場選手:⑦ミヒャエル・グロスのアルバトロス=アホウドリと異名をとるバタフライ:グリンスパンのナレーターはマイケルと呼ぶが実際はミヒャエルでしょうね。彼がロス大会でタッチの差で勝利と敗北を喫した瞬間の映像は勝利と敗北は紙一重の世界を描き出す。 ⑧女子体操はルー・レットンVSエカテリーナ・サボーの個人総合の対決。 レットンが勝つには10.0が必要。そこでカローリーコーチが励ます映像が面白い。「You can do it!」。着地がぴたっと決まって0.05点差でレットンの総合優勝が決まる。⑨ロス大会で初登場の女子マラソン。ロスの夜明け、霧の中、ビーチを走るトレーニング風景から、OlympicのNew historyが始まる。レース前に選手は国旗を先頭に入場行進する珍しい映像。こんなことしていたのですね。レースは猛暑の中、ジョン・ベノイトの独走。グレテ・ワイツ、ロザ・モタなどが続く。熱中症のアンデルセンのふらふらのゴールも記録されている。 ⑩閉会式:長い長いエンディングクレジットも続きます・・・。華やかな花火のショーで打ち上げ!

後半:インスブルック冬季YOGお土産話会
①YOGのアスリート達が事前に持っているYOGGERというUSBの中のVTR版を確認。これはヴァーチャル・ビジネスカードとして現地で話題になったものである。 ②M会員の写真紹介に基づいた視察報告。東北被災地の子供達(tsubasa project)、CEPの様子, School Challenge風景, ホッケーの新競技スタイルSkill Challengeの写真などに基づいて報告しました。既に一部はJOA-MLにて配信。また、何かの際に報告できればと思っております。(横浜の日野南小学校のオリンピック学習会の写真紹介もしました。)

終了後:いつものように居酒屋談義。

第113回JOAコロキウム 報告

日 時:2011年12月14日(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:10名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:バド・グリーンスパン監督:「16 Days of Glory (1984ロス大会公式記録映画 Part1)(英語版174分の前半部分)
Greenspanの初公式記録映画、オリンピアンの悲喜こもごもの物語や明暗ストーリー仕立てです。

登場選手:①商業主義オリンピックの開会式、有料だった聖火リレーの様子から始まる。五輪旗入場にはビリー・ミルズの姿も。ピーター・ユベロスの挨拶、ロケットマンの登場も、華々しい開会式、演ずる観客の姿も ②サイード・アウィータとデビッド・ムーアクロフトの5000m、世界記録保持者のムーアクロフトの惨敗 ③柔道の山下、準々決勝で肉離れをするが優勝までの記録、表彰式でラシュワンが山下に手を添えるシーンも映っている。 ④エドウィン・モーゼスと新妻の物語:主人公は奥様だ ⑤ローディ・ゲインズとジョン・モフェットの水泳の明暗を分けたレース。モフェットの肉離れで会場を去る姿が痛々しい ⑥十種競技のデイリー・トンプソン(英)と
ユルゲン・ヒングセン(西独)の激戦、ヒングセンは4種目目の走り高跳びで膝を痛め、痛み止めを打っての競技、トンプソンのウィニング・ランでは特性のTシャツを着るが、残念ながらアメリカのテレビ放映のアメリカ変調ぶりへの皮肉メッセージが映されませんでした。

終了後:いつものように居酒屋談義でした。今回は忘年会。後半は、今年度のスポーツ十大ニュースで盛り上がりました。