- 日 時2014年 1月15日(水)18:00-20:15
- 場 所:「新中野切手サロン」 参加者:7名
- テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
- 内 容:①1996年アトランタ大会の閉会式(NHK:日本語2.5時間)
100周年記念大会の閉幕は68年ぶりのマラソンの表彰式からスタートしました。マーチングバンドとコメディアンの駆け引きはあまりうけません。後に正式種目となっていく若者受けのパフォーマンス(スケボーやBMXなど)と音楽の共演。日本の布袋氏のロック演奏がありましたが公式報告書には記載がありませんでした。選手団の入場では最も印象的な選手がIOCのアントワープ旗を持つことに。それは短距離のマイケル・ジョンソンが勤めました。日本選手団の旗手は有森裕子選手。オーケストラが「聖なる休戦」のテーマを演奏しましたが、印象は今ひとつ。サマランチ会長のスピーチでは、爆弾テロとミュンヘンの11名の犠牲者に対して「いかなるテロもOMを破壊することはできなかった。希望と平和な社会を作り上げる」と語り、黙祷を捧げました。この閉会式では、スティービー・ワンダーによる「イマジン」の演奏・独唱による平和希求のメッセージは圧巻でした。6-12才の子ども達600人によるテーマソング「パワー・オブ・ドリーム」のコーラスも心温まるシーンでした。IOC旗のトランスファー・セレモニーののち、次期シドニー大会の紹介パフォーマンスでは、アボリジニ文化の紹介。ディジャリドゥの演奏とダンス、ワルチング・マチルダが演奏される中、カンガルー、大輪の赤い花や鳥、そしてオペラハウスの登場。これぞオーストラリア! シドニーへの招待パフォーマンスでした。
「オリンピック教育・研究」カテゴリーアーカイブ
第16回スポーツ基本法勉強会開催案内
第16回のスポーツ基本法勉強会は以下の要領で開催します。
- 日時:12月16日(月曜日)午後6時から8時
- 会場:スポーツマンクラブ(岸記念体育会館1階、渋谷区神南1-1-1)
- 内容:今回の勉強会では、「スポーツとかかわる組織と基本法」のうち前回の続きの「スポーツ産業と基本法」(137頁-)を取り上げます。
- テキストは「詳解スポーツ基本法」日本スポーツ法学会【編】成文堂 (2011/12/20 出版)¥3,360 (税込)を使用します。
前回第15回の勉強会では、「スポーツとかかわる組織と基本法」のうち「企業スポーツ」を取り上げました。教科書のこの部分は、実業団スポーツの廃部が続いているという少々古い前提に立って議論しているので、かなり出来が悪いことが判明しました。参加者が書き直した方がよいように思いました。
第137回JOAコロキウム 報告
- 日 時:2013年12月4日(水)18:00-20:00 (定例の第3水曜日)
- 場 所:「新中野切手サロン」 (地下鉄丸ノ内線「新中野」下車、4番出口 徒歩1分 LAWSONのあるボニータビル6F)
- テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
- 内 容:
①1996年アトランタ大会の開会式(NHK:日本語4時間 アナ:山本浩、草野満代)
アトランタの開会式の国際映像のNHK版です。オリンピック100周年記念大会ですが、アメリカ文化満載でした。フラッグ隊、マーチングバンド、チアガールにゴスペル隊、そしてJohn Williams指揮の記念テーマ曲の演奏。子ども達が白い鳩やシンボルマークを描き出します。Gladys Knightが歌い上げたジョージア州歌Georgia on my Mindはさすがです。南部の文化が蒸気船のモチーフでも描かれました。黒人公民権運動の偉大な指導者であるキング牧師の有名な演説「I have a dream!」も紹介されました。ギリシャへのオマージュは圧巻の影絵パフォーマンスで!円盤投げ、槍投げ、弓、レスリング、スタジオン走が影絵シルエットで描かれました。弓は古代5種競技では不要でしょうが。入場行進が約2時間なので割愛。開会宣言はビル・クリントン大統領。サマランチ会長は世界中に武器を置いて欲しいと「オリンピック休戦」を訴えかけます。ボスニア・ヘルツェゴビナに平和が訪れたと言いましたが、さてさて。100人の子ども達が鳩の凧を持って走り回ります。8人の傑出したオリンピアンが紹介された後には、なんと97才のLeon Stukelj(1924パリ大会体操、スロベニア)が元気な足取りで登場。拍手喝采です。評判の悪かったマスコットは登場しませんでした。最終聖火点火者はご存じのモハメッド・アリです。パーキンソン病の左手が震え、やはり痛々しいシーンでした。・終了後は居酒屋談義。今回は参加者が少なく残念でしたが、話題は相変わらず豊富。今年のオリンピック関連10大ニュースは途中切れ。恒例のプレゼント交換大あみだくじは予定通り実施しました。
第15回スポーツ基本法勉強会開催案内
第15回のスポーツ基本法勉強会は以下の要領で開催します。
- 日時:11月28日(木曜日)午後6時から8時
- 会場:スポーツマンクラブ(岸記念体育会館1階、渋谷区神南1-1-1)
- 内容:今回の勉強会では、「スポーツとかかわる組織と基本法」のうち「企業スポーツ」(132頁-)を取り上げます。この前の部分で、国の役割、地方自治体の役割は既に読みましたので、その続きをやろうと思います。
- テキストは「詳解スポーツ基本法」日本スポーツ法学会【編】成文堂 (2011/12/20 出版)¥3,360 (税込)を使用します。
前回第14回の勉強会では、以前既に取り上げた部分ですが、「国際競技大会と基本法」(71頁-)を取り上げました。オリンピック招致、これからの組織委員会 の立ち上げが本格化する中で、オリンピック招致や開催に基本法が具体的にどう役立つのか、役立ったのかを考えてみました。
国連総会で2014年ソチ大会オリンピック休戦決議採択
古代ギリシャのオリンピック競技会で実施されていた「オリンピック停戦(エケケイリア)」にちなんで、現代でも夏・冬のオリンピック大会前に、オリンピック休戦の決議が国連で採択されています。ソチで開催される2014年オリンピック冬季競技大会を前に、JOAに国際オリンピック休戦センタープレスリリースが到着しましたので、お知らせします。
プレスリリース
国連総会、2014年ソチ大会オリンピック休戦決議を採択
ソチで開催される2014年オリンピック冬季競技大会期間中のオリンピック休戦を遵守する決議が11月6日水曜日、国連総会において満場一致で採択された。
国連総会は、国連憲章にもとづき、加盟国に対し、ロシアのソチにおける第22回オリンピック冬季競技大会の開会7日前から閉会7日後までの期間、オリンピック休戦に応じるよう要請している。大会は、2014年2月7日から23日まで開催される予定。
IOC会長のトーマス・バッハ博士は国連総会の演説で「スポーツは常に架け橋となることを役割とし、決して壁になってはならない。スポーツは、あらゆる違いを超える、対話と相互理解の象徴である。スポーツ、とりわけオリンピック・ムーブメントは、豊かさの源となる文化や社会やライフデザインの世界規模の多様性を認めている。私たちは誰に対する非難も排除も行わない。」と強調した。
また、バッハ会長は「平和の構築には長い道のりが必要である。スポーツはこの道のりに役割を果たしたいと考えている。もちろん、スポーツには限界があることも自覚しているが、世界全体にとって前向きで平和な開発を促進するためのスポーツの価値や象徴性という力が有効に用いられることを望んでいる。スポーツという象徴、とくにオリンピック大会において平和のうちに行われる競技は、すべての人々に感動を呼び起こす。対立や紛争の平和的な解決が可能であることを示さなければならない。人々は人間同士の争いを抑制し、紛争を解決するための国際的なルールに同意することによって、あらゆる境界を乗りこえることができる、ということを示さなければならない。このために、オリンピック休戦はとりわけ重要な意義をもっている。私たちは、この共通の努力を大いに重んじる。その努力は、政治とスポーツが連携し補い合う輝かしい実践例となるであろう。」とも述べた。
国際オリンピック休戦センター長のコンスタンティノス・フィリス博士は、決議採択後に以下の声明を発表した。
「オリンピック休戦の決議を実効的に進めていただくことに関し、ロシア連邦および全121の共同スポンサーに感謝の意を表したい。特に、オリンピック休戦の決議採択にあたり、国連を初めて―したがって歴史的な意義のある―訪問をされたトーマス・バッハIOC会長にお礼を申し上げたい。このことは、博士がオリンピック休戦を重要視していること、そして私たちの目的達成に対する熱意を示している。
オリンピック・ムーブメントは、オリンピック競技大会と社会とを結びつけるあらゆる理想を支持している。私たちは、非暴力という自制心、すなわち人々が他の人々と諍わないという心のあり方を形成するのを願っている。しかし、私たちはスポーツを通じたムーブメントのひとつであり、政治的な組織ではないことから、そこには限界があることも理解している。それと同時に、私たちはスポーツの可能性とその力についても認識している。
本日の採択は、私たちがオリンピック休戦というテーマについてより頻繁に対話を拡大する必要があることを明白に示した。私たちの間だけでなく、社会全体、とりわけ若い世代に。普遍的な価値として、オリンピック休戦を人々の心に届けたい。真の挑戦は、人々の心をつかむことである。」
決議採択にあわせ、ギリシャ政府代表部は、ロシア政府代表部および国際オリンピック休戦センターとの協力で、国連本部において「オリンピック休戦を通じての平和の促進」を開催した。
この催しには、「開発と平和のためのスポーツ」国連事務総長特別補佐官Wilfried Lemke氏、IOC委員Mario Pescante氏、2014ソチ・オリンピック組織委員会会長Dmitry Chernyshenko氏、ギリシャ議会国連派遣代表ギリシャ大使Michael Spinellis、国際オリンピック休戦センター長でコーディネーターを務めたConstantinos Filis博士が出席した。
IOC会長トーマス・バッハ博士は、短時間ながら出席し、全参加者の温かい歓迎を受けた。英国、韓国、中国、イタリア、キプロスの代表が近年のオリンピック休戦に関する意見交換を行った。
すべての登壇者がオリンピック休戦遵守の必要性と平和へのメッセージを強調し、企画を主催したギリシャおよびロシアの政府代表部に感謝の辞を述べた。
訳:來田享子(JOA理事)、監訳:和田恵子(JOA理事)
決議全文およびIOC会長のスピーチは下記から閲覧可。
- 決議全文:http://www.olympic.org/Documents/Olympic_Truce/A-RES-68-L8-Olympic%20Truce-eng.pdf
- IOC会長スピーチ: http://www.olympic.org/news/ioc-president-outlines-his-vision-for-the-partnership-between-the-worlds-of-sport-and-politics-at-the-un-general-assembly/216674
プレスリリース原文PDF:UN General Assebly adopts resolution on Olympic Truce for Sochi 2014