JOAコロキウム」カテゴリーアーカイブ

第109回 JOAコロキウム 報告

日 時:2011年8月9日(火)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:8名 + 居酒屋合流1名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ
グリーンスパン特集⑦『16 Days of Glory: Part II』(Bud Greenspan,1984,英語版,147分)(前半)グリーンスパンのオリンピック公式記録映画デビュー作といってよい作品です。
①カール・ルイスの4冠物語のうち100mと幅跳び。スローで見せると共に1936年のジェシーオーウェンスとの対比が面白い。②棒高跳びの米仏の激闘。キノンとビネロン(仏)vsタリーとビル(米)の長時間に及ぶ跳躍とパスなどの駆け引きが興味深い。 ③ようやくの中国のオリンピック復帰と大活躍のシーンの連続。男子体操の李寧、高跳びの朱建華、ピストルの許海峰、ダイビングや女子バレーの活躍などのほかフェンシングでアジア初の金メダルのルアン・ジュジェの活躍も。④セバスチャン・コーとスティーブ・オベットのライバルリー。1980年モスクワ大会の映像も交え、ベットが気管支炎で2日間入院する不調の中、2人の激闘をラストの歓喜と失意の棄権のコントラストで描いています。

後半:若手研究者の研究ノート:ドイツ・スポーツ研究の中のオリンピック。ドイツの市民クラブ、第1次世界大戦時の伝説(英独軍、戦争を中断してクリスマスキャロルを歌いサッカーに興じた両軍)、ナチスに荷担したカール・ディームと彼への批判メッセージ。カール・ディームの印象を大きく変えたショッキングな映像の3本の映像を元に、ドイツ研究の紹介。ドイツにサッカーを持ち込んだコンラート・コッホが映画化されたとのこと。その紹介映像が見られなかったのが残念。なかなかユニークな研究紹介。今後にもこうご期待。

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。

第108回 JOAコロキウム 報告

日 時:2011年7月13(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:8名(内:院生1名)+ 居酒屋合流1名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ
グリーンスパン特集⑥『栄光のオリンピック伝説:勇気と感動の100年史 100years of Olympic Glory』(下)(Bud Greenspan,1996,文藝春秋社、日本語版、89分)(後半)①1956年メルボルン大会と1960年ローマ大会のマレー・ロ
ーズと山中(水泳)のライバル関係、後に南カリフォルニア大でチームメイトになるが、「何故努力するか? 唯一の答えは喜びだ」と答えるローズ。友情、連帯、国の代表、頂点を極めること、ベストを尽くすこと、どれも喜びだと。 ②最多メダリストは誰? マーク・スピッツ、カール・ルイス、アル・オーター、加藤沢男?様々なヒーロー達が登場。スピッツは疲れて棄権しようとしてコーチの激怒されたこと、出場したことで最多メダル獲得となったという逸話でした。 ③負傷しても戦ったオリンピアン達:藤本俊(体操モントリオール)、シルケン・ローマン(スカル)、ジョン・
スティーブン・アクワリ(マラソン)など、、。アクワリのインタビューでの答えが最高である。「何故、怪我を押して走り通したのか? 私の国はスタートするためにメキシコまで送り出したのではない。ゴールするために5000マイルもの遠いところまで送り出したのだ」と。エンディングはジョン・イアン・ウィンの逸話:1956年メルボルン大会閉会式からの国別ではない入場行進実現の逸話。ワルチング・マチルダの意味と共に、オリンピックヒーロー達のお宝映像が盛りだくさんでした。本人の登場も貴重な映像ですね。

後半:新企画「院生による情報提供」:近代オリンピック競技大会における国旗国歌の廃止論。川本信正(1971)および小田部雄次(2010)の著作から国家国旗の廃止決議に関する資料提供。話題が新鮮でした。さらに詳細な確認が必要な資料です

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。

第107回JOAコロキウム 報告

日 時:2011年6月15日(水)18:00-20:00(定例の第3水曜日)

場 所:新中野切手サロン
(地下鉄丸ノ内線「新中野」駅、4番出口)
電話:03-6454-1405 住所:中野区中央4-1-3 BONITA新中野ビル6階
薬屋(一本堂)のあるビルの6階です。

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史

グリーンスパン特集⑤『栄光のオリンピック伝説:勇気と感動の100年史 100years of Olympic Glory』(下)(Bud Greenspan,1996,文藝春秋社、日本語版、89分)
前半:①最終聖火ランナーシリーズ:1936年ベルリンのフリッツ・シルゲン、1956年メルボルンのロン・クラークなど、珍しい映像とインタビューが興味深いものでした。無冠のクラークはザトペックに金メダル3個をプレゼントされています。ケニアの「草原のランナー」キップ・ケイノは1968年からケニア勢台頭の象徴。69人もの孤児を引き取り、教育機会を提供するなどの社会貢献の姿も。
1932年ロス大会で80mHと槍で優勝したベーブ・ディドリクソン=ザハリアスはゴルファーに転向し大活躍。ラズロ・パッパとテオフィロ・ステベンソンは共にオリンピック3連覇後プロボクサーに転向するも無冠。ピアニストとして有名なオステルマイヤー(仏)は1948年ロンドン大会で砲丸、円盤で優勝、走り高跳びで銅を獲得、「金メダルのピアニスト」となる。夫婦となったオリンピアン達数組の内、ワレリー・ボルゾフとリュドミラ・ツリシェチワの活躍、そこに絡むオルガ・コルブトの物語。珍しい映像のオンパレードでした。

後半:新企画「院生による情報提供」:黒須あかりさん、ローザンヌのミュージアムのOlympic Truce関連資料の紹介。

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。

第106回JOAコロキウム 報告

日 時:2011年5月18(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:11名

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:前半:映像で見るオリンピックの歴史
グリーンスパン特集③『栄光のオリンピック伝説:勇気と感動の100年史 100 years of Olympic Glory』(上)(Bud Greenspan,1996,文藝春秋社、日本語版、89分)(後半)

①重量挙げの「ポケットヘラクレス」スレイマノグルのブルガリアからトルコへの亡命と快挙後のアンカラの大歓迎パレードとブルガリア政府の同化政策批判の様子、②西田と大江の友情のメダルの収録とインタビュー、③ザトペックとアラン・ミムンのライバル物語。この、ミムンの逸話は参加者に感銘を与えたようで、話が盛り上がりました。
挿入映像には織田幹雄の3段飛びと国旗掲揚ポールの高さ、14歳で当時最年少金メダリストの北村久寿雄などのお宝映像が入っていました。日本語吹き替えのため、グリーンスパン特有のLay Lymanの抑揚を押さえたナレーションが看取できませんでしたので、英語版を一部上映し雰囲気を確かめました。また、Bad Greenspanの最後の記録映画:2010バンクーバー冬季五輪の栄光物語が現在アメリカのSHOWTIMEで上映中ですので、その情報提供をしました。

終了後:いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。

第105回JOAコロキウム 報告

日 時:2011年4月13日(水)18:00-20:00

場 所:「新中野切手サロン」

参加者:12名(+2名居酒屋談義から)

テーマ:映像で見るオリンピックの歴史:「お宝映像を探せ!」シリーズ

題 材:グリーンスパン特集②『栄光のオリンピック伝説:勇気と感動の100年史 100 years of Olympic Glory』(上)(Bud Greenspan,1996,文藝春秋社、日本語版、89分(前半部45分)

1994年のIOC設立100周年を記念して制作されたオリンピックヒーロー賛歌です。近代オリンピック初の優勝者ジェームス・コノリー(3段跳び)やエラリー・クラーク、マラソンのスピリドン・ルイスなどのプロローグから、4本の物語を観ました。時代状況も反映した興味深い映像が目白押し。
物語1:フィンランドの長距離王国(ヌルミ&ビレン)ミュンヘン10000mで転倒しても起き上がり優勝するビレン、勝利後のファン4人が国旗を持ってゴールする映像など今では考えられないシーン。
物語2:女子走り高跳びの熱い戦い:16歳の最年少金メダリスト、ウルリケ・マイファルトVSサラ・シメオニのライバル物語。シメオニがロスで負けても戦いに満足そうな笑顔が美しい。
物語3:男子高飛び込み物語:若きルガニスの登場とコーチのサミー・リー。イタリアのクラウス・ディビアシが68,72,76と3連覇する。
物語4:1948年ロンドン大会の偉業物語:①タカチのピストル左手での金メダルは不屈のアスリート伝説に②ハリソン・ディラードの100m優勝 ③ファニー・ブランカス・クンの陸上4冠(100,200,80H,4K)「空飛ぶ主婦」の異名、夫に励まされた4冠、英国国王入場により国歌演奏で負けたかもの心配などなど。残念ながら日本語吹き替えのため、グリーンスパン特有のLay Lymanの抑揚を押さえたナレーションがありませんでした。

後半:「院生による情報提供」:黒須あかりさんにより1971年ルクセンブルクIOC総会議事録紹介:ラジオ放送局問題(米ソ冷戦時代にアメリカのラジオによる東圏への介入を「オリンピック休戦」として要求したソ連や東欧圏とIOC
の対応の紹介)

終了後:2人が駆けつけ、いつものように居酒屋談義で大いに盛り上がりました。