Opening Remarks by Mrs. Teo-Koh Sock Miang, Chairperson of Singapore National Paralympic Council, and SOA Principal(シンガポールパラリンピック委員会会長・SOA会長)
Presentation 1: Olympic Movement in Singapore presented by Mrs. Tam-Lim Kim Gek, SOA Fellow, and Principal of Bendmeer Primary School(SOAフェロー・ベンデミア小学校校長)
Presentation 2: Our Olympic Journey @Bendemeer Primary School presented by Ms. Sulasteri Binte Mohammad Sidek and Mr. Loo Chuan Long Richmond, PE teacher at Bendemeer Primary School(ベンデミア小学校体育科教員)
Q & A
テーマ:
Olympic Movement in Singapore: The activities organised by SOA and or Schools in Singapore post 2010 (YOG2010)
シンガポールでは、SOAを中心に、第1回ユースオリンピック競技大会(2010/シンガポール)(以下、YOG2010)後もオリンピック教育としてOVEPを推進してきたそうです。JOAから舛本先生・大津先生が講師として招聘された「スポーツと環境シンポジウム」や、私も参加したことのあるSOA主催の「Annual International Academic Session」などは、オリンピック教育に携わる教育者を育成するために開催されました。また、東京2020大会ついても触れられ、2020年東京オリンピックにはシンガポール史上過去最多の12競技に23名の選手が参加すること、パラリンピック前にはシンガポール国立競技場でシンガポール国旗の贈呈式が行われたことが報告されました。
私個人としては、2018年のSOA Annual International Academic Sessionに参加した際に一緒のグループだったRichmond先生とオンライン上で再会できたことがうれしかったです。彼のプレゼンテーションを聞いて、ベンデミア小学校で中心となってオリンピック教育を展開する彼の教師としての顔を見ることができ、セッションで出会ったときとは違うRichmond先生の良さを見つけることができました。私もSOAを通じて出会った仲間を大切にし、現在のJOAとSOAとの強固なネットワークを維持してくあるいはさらに発展させていく一翼を担えるよう、今後も頑張っていきたいと思います。
台湾におけるオリンピック教育ムーブメント Dr. Li-Hong (Leo) Hsu, National Taiwan University of Sport(NTUS)
オリンピックとの出会い:オリンピックはどのように私の人生を変えたのか Felix Chan, Taiwan International Sport Volunteer Association
台湾におけるオリンピック教育の実践 Chia-Ling (Kathy) Ko, National Taitung Junior College
Dr. Li-Hong (Leo) Hsu先生からは、台湾オリンピック・アカデミー(CTOA)の活動報告、高等学校における教育実践に加え、2011年から教育省と台湾オリンピック委員会の支援を受けて実施されてきたISATC※について、大学でのオリンピック教育実践やオリンピック教育センターの活動について紹介がありました。
Felix Chan先生は、自身とオリンピックとの関わりについて紹介しながら、現在取り組まれているスポーツボランティアに関する活動についてご報告いただきました。これまで、Felix Chan先生は、2004年アテネ大会、2016年リオデジャネイロ大会にボランティアとして参加しました。自身の経験を生かし、台湾の各都市にボランティアチームを組織し、将来的にオリンピックをはじめとする国際的なスポーツイベントにボランティアに参加することを目指しているそうです。
日程は、2021年8月10日から8月13日、完全オンラインで実施。57名、政策関係が各国3名で30名、若い女性リーダーが各国から2名ずつ選出、ユネスコのスポーツSDGsのタスクフォース5名選抜で行う。こういうスポーツ国際協力、スポーツを通じてジェンダー平等にアプローチをしようという開発と平和のためのスポーツという大きな流れが2000年くらいからおきている。「Sports for Development and Peace :SDP」といい、自分の専門もそこになるが、2000年以降、開発課題に対して、スポーツ、身体活動、運動が、どういう風に貢献できるのかを議論している。国連が主に中心となってやっているが、IOC、FIFAも積極的に議論していて、最近は国連の動きが活発でなくなってきているが、もともとはミレニアム開発目標(MDGs)に対するスポーツの役割に対する議論から始まり、今は持続可能な開発目標(SDGs)達成に対するスポーツの役割が議論されている。
日本も2013年招致を確定し、2014年からスポーツ国際貢献事業としてSports for Tomorrow が始まり、その一つに開発と平和に資するスポーツの活用として積極的にやっている、このASEANもスポーツ庁国際課が主導でやっているのでSports for Tomorrowの一つとして取り組みが行われている。
そういうアプローチを含めて、今回のオリパラとしても、スポーツ庁ASEAN事務局が主体となってまず女性のスポーツ参加を拡大することに政策から取り組んでいるが、スポーツを通じた開発はスポーツを通じて北側先進国と南側開発途上国の関係を強化する、新植民地主義的批判もされている。オリンピック・パラリンピック競技大会を契機にSports for Tomorrowが始まり日本のスポーツ国際協力も慎重になる必要がある。ジェンダー課題においては、スポーツ自体に男性優位主義や異性愛主義が内在しているにもかかわらず、それを活用してスポーツを通じてジェンダー平等とはどういうことだと、既存のジェンダー規範を再生産しているのではないかとの指摘もあったり、西洋のジェンダー平等を開発途上国にそのまま当てはめていいのかという議論もされていて、スポーツを通じたジェンダー課題のアプローチは、現地の女性たちが置かれている状況であったり、現地でスポーツが開発と結びついてどのように認識されているのか、もっと深く考えていかないといけないと言われている。