オリンピック教育・研究」カテゴリーアーカイブ

第203回JOAコロキウム報告

第203回JOAコロキウム 報告

・日 時:2019年6月10日(月)18:00-20:00

・場 所:岸記念体育会館1F「スポーツマンクラブ」最後の開催

・参加者:10名(学生1名含む)

・テーマ:「映像で見るオリンピックの歴史」

・情報提供:
①「オリンピック記録映画特集」(仮)の情報提供:京橋の「国立映画アーカイブ」にて11月26日(火)-12月22日(日)開催予定(小山会員)

②「聖火物語」:「聖火」という語の誕生ヒストリー(舛本)

③オリンピック関連情報の提供
・IOC関係:6月5日世界環境デーにIOCが脱プラスティック方針採択、TOYOTAがIOCの新オフィス(Olympic House)に水素ガス自動車「ミライ」8台を寄贈(環境対策)、2020年1月のローザンヌ大学で「Youth and Winter Sport」会議の開催
・TOCOG関係:東京2020大会での「ライブサイト」設置計画
・その他:キャスター・セメンヤのCAS裁定の保留処分(スイス最高裁の暫定的判決)で出場可能に(以上、舛本)

④オリンピック関連の映像
○『Bud Greenspan’s Stories of Olympic Glory』(2002年ソルトレークシティ冬季大会公式記録映画、Bud Greenspan監督、2003年、2時間)(前半)
2002年ソルトレークシティ大会は様々な問題を抱えた大会でした。2001年同時多発テロ後の厳戒態勢、IOCスキャンダル、開会式での世界貿易センターから掘り出された星条旗の利用、ブッシュ大統領の開会宣言問題、フィギアの判定問題などなど。その中でGreenspanはどのような記録映画を作成し、誰を主人公として取り上げたのか?この記録映画は既に第33回コロキウムで観たのですが、今回はYouTube版のチェックです。第1話:スケルトン金メダリストのジミー・シェーの物語。3代に亘る冬季大会のオリンピアン達。祖父は大会の17日前に交通事故死、父と2人でスタジアム内の聖火ランナーおよび選手宣誓を務めたシェー。24年以来復活したスケルトンの勝者になり、喜びを亡き祖父も含め家族で分かち合う。第2話:女子アルペンスキーのヤニツァ・コステリッチ(クロアチア)の大活躍の物語。父と兄と共にふるさとで苦労したトレーニング、W杯で大転倒し3度の膝の手術を克服して金3個、銀1個のメダル獲得。兄妹の活躍を描きそれを支えた父の家族の物語。第3話:アイスホッケーを国技とするカナダの悲願の勝利、アメリカとの因縁の対決。主役はカナダのマリオ・レミュー。英雄グレツキーは既にリタイアしアドバイザーとしてスタンドから見守る。加米の激闘を制したのはレミュー達であった。カナダ国内はテレビにかじりつき。「ホッキー」を国技とするカナダ中が大興奮した瞬間であった。

⑤終了後は恒例の情報交換会。雨中でもしっかり開催。今回も話題は『いだてん』の低視聴率問題も。さらに話題は尽きず、楽しく時間は過ぎました。



<JOA事務局アドレス>
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第202回JOAコロキウム報告

第202回JOAコロキウム 開催報告

・日 時:2019年5月29日(水)18:00-20:00

・場 所:岸記念体育会館1F「スポーツマンクラブ」

・参加者:11名(学生1名を含む)

・テーマ:「映像で見るオリンピックの歴史」

・情報提供:
①玉川高島屋+世田谷区の展示会:黄金旬間の10日間、二子玉川の高島屋SCでトーチ、1964年東京大会公式ユニフォーム展示、トークショーなどJOAのオリコン部門が中心となって活動。約3,000人が来場(飯塚会員)

②埼玉県の都市ボランティア研修会の告知:5,400人の自治体ボランティア研修会のスタート。樋口・唐沢・谷口・粟沢・舛本のJOA会員5名が担当する予定(粟沢会員)

③東京2020大会の国旗調達間に合うか?:3億3千万円)の入札とNHK大河ドラマ『いだてん』てこ入れ。ホストタウンプロジェクト(岩沼市と南ア交流)紹介、世界の国旗国歌コンサート(吹浦会員)

④オリンピック関連情報の提供
・IOC関係:委員会に女性と若手を多用、2026年冬季大会の評価レポートの公表、2020ローザンヌ冬季YOGボラ募集
・TOCOG関係:東京2020NIPPONフェスティバルコンセプト紹介、参画プログラムで機動戦士ガンダム飛ばすONE TEAM PRIJECT
・その他:聖火リレー(中日新聞)、小平選手・李選手の友情たたえ(朝日新聞)、セメンヤの訴え認めず(朝日新聞)、国連女性機関(UN Women)によるセメンヤ問題声明、TMU2020伝道講座Ⅳ「聖火リレー物語」(以上、舛本)

⑤オリンピック関連の映像
〇『時よとまれ君は美しい ミュンヘンの17日』(Visions of eight、8大映画監督作、1973年、111分)(後半)
1972年のパレスチナ武装組織「黒い九月」によるイスラエル選手団襲撃事件が起きたこの大会。その大会の公式記録映画は世界の8大映画監督がカメラを回した。今回は、先月に引き続き3人の監督の作品を観た。6.「二日間の苦闘The Decathlon」(ミロシュ・フォアマン監督:チェコ)民族音楽の演奏をバックに十種競技の2日間の熱戦を記録。最終の1500m走後は朦朧としたデカスリート達。7.「敗者達 The Losers」(クロード・ルルーシュ監督:仏)以下に敗北を受け入れることができるか、灰母校の孤独を受け入れられるのか?判定に不服のボクサーや泣きながら表彰式のそばで座り込む女子選手、ケガでギブアップする選手、負傷し手当を受けて競技を続ける選手と敗者に肩を貸す勝者など。8.「最も長い闘い The Longest」(ジョン・シュレシンジャー監督:英)アラブゲリラ「黒い九月」によるイスラエル選手団へのテロ事件の様子を挟み込みながら、マラソン競技の闘いを記録。英国のロン・ヒル選手を中心に、彼の練習から競技、テロでの順延での調整、焼けただれたヘリ、追悼する街の人々共に、ランナー達の長いレースを描く。君原ら日本人選手達も映る。マラソン競技の表彰式に入るが、まだ雨中を走り続けるランナー達、閉会式ではブランデージがIOC会長として最後のスピーチ。「モントリオールで会おう」と。エンディングはクーベルタンの格言で幕。

⑥終了後は恒例の情報交換会。一名遅れて参加。話題は尽きず、楽しく時間は過ぎました。

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第201回JOAコロキウム 報告

第201回JOAコロキウム 報告

・日 時:2019年4月17日(水)18:00-20:00

・場 所:岸記念体育会館1F「スポーツマンクラブ」

・参加者:11名(学生1名含む)

・テーマ:「映像で見るオリンピックの歴史」

・内 容:
①JOAコロキウム2018年度会計報告

②商標法一部改正とオリンピック知財(今井)

③オリンピック・パラリンピック関連情報の提供
・JOA関係:「JOAハウス」(仮称)の設置企画(案)2、「JOCオリンピック・コンサート2019」におけるJOA展示企画、開幕に向け準備着々 聖火のコース今夏発表(長崎新聞)、第200回記念「JOA特別コロキウム」開催報告、第3回「JOA研究フォーラム」実施報告、
・The Olympic pictograms, a long and fascinating story(IOC)、
・国際連合広報センター「開発と平和のためのスポーツの国際デー」記念アクション(UN広報センター)、
・男性ホルモン値制限の新規則、妥当? CAS,3月末まで(朝日新聞)、セメンヤは「生物学上は男性」、提訴されたIAAFが主張-英報道(Yahooニュース)、
・Biggest ever International Athletes’ Forum ends with concrete to further increase the support to athletes at all levels (IOC),(以上、舛本)

③オリンピック関連の映像
○『時よとまれ君は美しい ミュンヘンの17日』(Visions of eight、8大映画監督作、1973年、111分)(前半)
1972年のパレスチナ武装組織「黒い九月」によるイスラエル選手団襲撃事件が起きたこの大会。その大会の公式記録映画は世界の8大映画監督がカメラを回した。今回は、その内5人の監督の作品を観た。「ゴッホのひまわりの見方と他の人の見方がちがう」ように、オリンピックの見方は、監督それぞれの着目点やフォーカスの仕方が異なる。1.「始まりの時 The Beginning」(ユーリ・オゼロフ監督:ソビエト)、4年に一度の参加の困難と素晴らしさ。2.「最も強くThe Strongest」(マイ・ゼッタリング監督:スウェーデン)、オリンピアン達のオブセッション(執着)を重量挙げて、大量のデータ(情報量)とともにコミカルに描く。3.「最も高くThe Highest」(アーサー・ペン監督:アメリカ)、棒高跳びの様子を全てスローで描く、アメリカのボブ・シーグレンが敗れた試合。4.「美しき群像The Women」(ミヒャエル・フレーガー監督:西ドイツ)、様々な競技で活躍する女性オリンピアン達を描く。選手宣誓も女性であった。5.「最も速く The Fastest」(市川崑監督:日本)市川監督も男子100m決勝のみをスローで撮影。35台ものカメラで一瞬を切り取り、その身体を描き出す。残り時間はフリーディスカス。

④終了後は恒例の情報交換会。プロ野球に話が、、。連休のJOA関連規格の相談も、、。楽しく時間は過ぎました。

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第3回「JOA研究フォーラム」

テーマ:「オリンピックで果たしてきたメディアの役割と影響」

日本オリンピック・アカデミー JOAの中・長期期目標である「オリンピズムの普及と浸透」に資するオリンピック・ムーブメントとして、JOAの研究活動の一環として、JOA会員と他機関のメンバーとの連携の元に、これまで「JOA研究フォーラム」を2回にわたって開催してきました。
今回は、スポーツのメディアやコミュニケーションに着目して、オリンピズムを普及する方法や手段について議論することにしました。特に、過去の大会を含め、オリンピックで果たしてきたメディアの役割と影響について焦点を当て、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC](東日本電信電話株式会社)と連携して、第3回「JOA研究フォーラム」を開催します。

 

日時:2019年3月9日(土)18:30-20:30

会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC] 4階特設会場
  (初台・東京オペラシティタワー4F)

 

◇オープニング:
本研究フォーラムの趣旨説明:舛本直文氏(JOA副会長・研究委員会委員長)

 

◇ICCより、「感じるインフラストラクチャー」展(ICC展覧会)報告

「テクノロジーとメディア・イヴェント」の展示の紹介 
(「メディアとオリンピックの歴史」含む)

TOKYO 2020大会に向けた、NTT研究所の技術動向展示
 (「スポーツ・ソーシャル・ビュー」)等

過去とTOKYO 2020大会を含めた未来のオリンピックで果たすべきメディアの役割と影響について

・畠中実氏(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]主任学芸員)

・渡邊淳司氏(NTTコミュニケーション科学基礎研究所主任研究員)

・飯田豊氏(立命館大学産業社会学部 准教授)

 

◇JOAよりメディアとオリンピックの関係

・佐藤次郎氏(JOA監事、元東京新聞論説委員)
 「オリンピック報道の現場からみたメディアの変遷(仮題)」:

◇Q&A

◇クロストーク:NTT・ICC登壇者、JOA登壇者を交えたクロストーク
「TOKYO 2020大会で考えるメディアとオリンピックの過去・現在・未来」
「NTTグループがTOKYO 2020大会を通して展開していく方向性」
「TOKYO 2020大会を通してみるオリンピック報道・オリンピック研究の未来とメディア」等

◇クロージング:舛本直文氏

 

交流会:初台駅近辺で予定

参加費:無料

主催:JOA研究委員会
  「JOA研究フォーラム」主担当:飯塚俊哉氏(JOA会員、JOAコロキウム委員会、マーケティング検討委員会等)

協力:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC](東日本電信電話株式会社)

 

◎申し込み先・問い合わせ先:
 舛本:naomasumoto*tmu.ac.jp(*は小文字の@に変換してください)

◎参加申し込み締め切り:2019年3月7日(木)夕方17:00

 

 

第199回JOAコロキウム 報告

第199回JOAコロキウム 報告

・日 時:2019年2月13日(水)18:00-20:00

・場 所:岸記念体育会館1F「スポーツマンクラブ」

・参加者:14名(ゲスト1名含む)

・テーマ:「映像で見るオリンピックの歴史」

・内 容:
①都教委 平成30年度教育研究員研究発表会報告。2月1日中央区久松小学校にて開催、「研究主題:共生社会の実現に向けた豊かな国際感覚の醸成~各教科等におけるレガシーとなる授業の工夫」(オリパラアワード校)(青柳委員)

②オリンピック・パラリンピック関連情報の提供
・TOCOG情報:東京2020テストイベント(東京2020組織委員会主催)名称等の決定について、東京2020大会スタッフおよび年ボランティアのネーミング決定(補足:フィールドキャストとシティキャスト)、東京2020大会オリンピック公式チケットの販売概要を発表、東京2020大会ボランティアの応募者数について(以上TOCOG)。ボランティア関係ニュース、ロシアドーピング処分解除関連ニュース(以上、朝日新聞)、IAAFが東京大会の午前決勝の種目増を計画中:酷暑対策のため(Inside the Games)(以上、舛本)
・IOC関係:2018平昌冬季大会1周年記念行事:韓国文在寅大統領が平昌大会は「平和の雪だるま」と表現、2032年南北朝鮮合同開催候補地としてソウル市が選ばれた、平昌大会1周年記念事業が韓国各地で開催:アルペンシアでの「平昌国際平和フォーラム」で幕開け、平昌大会の12施設のうち9施設の後利用が決定。IOCのOlympic Houseが今年6月23日オリンピック・デーに開館予定(以上IOC website)(以上、舛本)
・平昌現地レポート:冬季五輪開幕から1年。平昌の地から東京を考える(吉崎エイジーニュ、Yahooニュース2月10日)(以上、舛本)
・「無形のオリンピック・レガシーとしての精神文化的側面」(舛本:みんなのスポーツ、2019年3月号18-20)

③『ブラック・セプテンバー-ミュンヘンオリンピック事件の真実-』(ロール・ザハヴィ監督、2012年、96分)
1972年のパレスチナ武装組織「黒い九月」によるイスラエル選手団襲撃事件を描いた作品。国際テロが大問題になり、オリンピックのセキュリティが厳重になっていった事件をドキュメンタリー風に描いていきます。女性警察官のアナとゲリラ集団のリーダーであるイッサの駆け引き、西ドイツのゲンシャー内務大臣がゲリラ対応に当たりました。ミュンヘン大会に向けた民泊の様子が取り入れられ、さらに開会式や追悼式を含め、主な選手達の実際の映像も用いられていました。空港では銃撃戦となりイスラエルの人質の選手達が全員殺されてしまいます。翌日の追悼式で半旗が掲げられた中、IOCのブランデージ会長は「Games must go on!」と宣言し、オリンピックは1日遅れで続けられました。エンディングでは実際のその後の人々やドイツの事件も。PLO、アラファト議長、ファタファ、ドイツとイスラエルのこれまでの関係性、イスラエルとパレスチナの関係など、当時の国際政治を知らないと理解が難しい内容であっと思います。ついでながら面白いことに、初めてのオリンピックの大会マスコットである「ヴァルディ」も登場しました。

④情報交換会は、渋谷の「えん」にて、11名での居酒屋談義。今回も様々な議論に花が咲きました。

 

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