第145回JOAコロキウム報告

  • 日 時:2014年8月5日(火)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」
  • 参加者:10名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2002年ソルトレークシティ冬季大会の閉会式(NHK:日本語 約2時間) この閉会式のテーマは “Let’s Party”でした。1970年代の懐かしのミュージシャンと音楽、それに懐かしのプロスケーター達の共演で華々しいショーの幕開けです。クリスティ・ヤマグチ、カタリ-ナ・ヴィット、イリヤ・クーリック、ドロシー・ハミル、スコット・ハミルトンなど名前を聞いたスケーター達の登場。KISS、グロリア・エステファン、ハリー・コニックJr.らが会場で歌い上げます。入場行進はばらばらといいながらも、各国の選手団は固まって入場します。ユタの古代からの先住のダイナサウルスの化石もユーモアたっぷりに登場。「光の子」がやはり先導役です。人類全体表し我々を導く役目です。開会式のテーマが”Light the Fire Within”でしたので、組織委員会ロムニーCOEもIOCのロゲ会長もスピーチの中に「心の中に灯した火は消えはしない」「光を灯し続けよう」訴えました。ハンドオーバーセレモニーでは、イタリアのフラッグパフォーマンスやファッションショーが華やかに演じられました。オリンピック旗の降納では、オリンピック賛歌の独唱と共に8人の子ども達がフラッグを持ち運びます。5大陸とオリンピズムの3本柱の計8人をUNICEFが選んだのですが、その中には横浜在住のヨシダミカさんがアジア代表で選ばれていました。ウィリー・ネルソンの「明日にかける橋」をカントリー風にゆったり歌い上げるピースアピールソング、エンディングで白い布でできた鳩の乱舞のスケーティングが平和のメッセージを伝えます。「光の子」がトリノの少女にランタンを渡し、「心の火」がトリノへと引き継がれたのでした。アイスダンスのゆったりとした演技と共に聖火が静かに消えていきました。パーティはまだ続く!

 

 

 

JOA Reviewオンライン第14号刊行のお知らせ

Web版として刊行されているJOAによるオンライン読み物”JOA REVIEW ONLINE”第14号がアップされました。

JOA REVIEWは、日本オリンピック・アカデミー創立25周年の節目に、『JOA Times』とは別に、「JOAの歩み」をまとめつつ、未来に語り継いでゆきたいという趣旨で、後藤忠弘会員、伊藤公会員のお二人が中心となって創刊されました。創刊号は2003年11月に冊子体で刊行されています。第2号は2005年4月に刊行されました。その後、トリノ冬季オリンピック直後に刊行すべく、第3号の準備を進められていましたが、諸事情で長い間、棚上げされていましたが、2008年にWeb版として、再びお届けすることになりました。

以降、不定期ながらほぼ年1回ペースで、みなさまにお届けしています。

第14号では、舛本会員がJOAが展示を行った「JOCオリンピック・コンサート2014」の報告をしてくださっています。ぜひ、お読みください。

JOA REVIEW ONLINE 第14号を読む 

 

 

 

第144回JOAコロキウム報告

  • 日 時2014年7月16日(水)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」 参加者:9名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2002年ソルトレークシティ冬季大会の開会式(NHK:日本語 約2時間)
    21世紀最初の大会、ソルトレークシティ冬季大会の開会式です。2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ直後の大会、テロ対策のため、厳しいセキュリティチェックと警備体制が敷かれました。開会式のテーマは「Light the Fire Within! 内なる炎を燃やせ」です。貿易センタービルから掘り出された星条旗が国歌斉唱の時に披露されました。会場は完全なる沈黙、哀悼の意を表します。ブッシュ大統領は初めて米国大統領として開会式に参加。開会宣言にはOn behalf of a proud, determined, and grateful nations! とプロトコル規定以外の言葉を付け加え、9.11からの米国民の立ち直りを称えたのです。これはその後問題になりました。ロゲ会長も初仕事。彼の開会スピーチも問題だという指摘がコロ参加者からもありました。開会式では「光の子」が先導してアメリカの歴史絵巻を演じます。アメリカ先住民のパフォーマンスでウェルカム。オリンピック旗の入場には5大陸の代表(アジアからはジャンプの舟木選手)+オリンピズムの3本柱の3人(スポーツ:キリー選手、文化:スピルバーグ監督、環境:クストー氏)の8人が行進しました。スティングとYo-Yo Maの「フラジャイル」の独唱は悲しい調べで、9.11の惨禍を歌い上げました。最後の聖火の点火は1980年レイク・プラシッド大会の米国アイスホッケーチーム「ミラクル・オン・アイス」のメンバー勢揃いで、賑やかに点火されました。最後に600人の子ども達とテーマソングLight the Fire Withinをレアン・ライムが歌い上げました。
    今回は、ソルトレイク大会関係の拙文を2本参加者の方々に紹介しました。最後は恒例の「もんし」で引き続きの情報交換会でした。椅子席でゆったりとくつろぎながら、いつものように、盛り上がったのでした。

 

 

 

第143回JOAコロキウム 報告

  • 日 時:2014年6月19日(水)18:00-20:00
  • 場 所:「新中野切手サロン」
  • 参加者:10名
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2000年シドニー大会の閉会式(NHK:日本語 約2時間)
    20世紀最後、2000年代最初のオリンピック大会とされるシドニー大会、大成功だったとされる大会の閉会式。オープニングは暴走する芝刈り機。カオスの幕開けです。最初の歌姫はクリスティン・アヌー、トーレス諸島人でアボリジニと並ぶ現地人のスターです。日本選手団の旗手は高橋尚子選手。選手たちは走っての入場。ノーベル平和賞を狙っていたとされるサマランチ会長はIOC会長として最後のスピーチですが、なんと「オジ・オジ・オジ…」の挨拶から。あの南北朝鮮の合同入場行進やオリンピック休戦についてスピーチで触れるとともに、閉会に当たってはあの有名な「best Olympic Games ever」で締めくくりました。この大会では8名のアスリート委員が選ばれ、その紹介もされました。次期アテネ大会へのハンドオーバー・セレモニーでは22人の巫女姿の女性たちが登場。「お帰りオリンピック、2004年アテネ大会」とサマランチは告げます。ソルトレイク・スキャンダルを受け、オリンピックの原点回帰を訴えたのです。聖火台の下にニッキ・ウェブスター嬢が細いタワー上で、あたかもサモトラケのニケ風にドレスをなびかせて歌います。その後、上空にジェット戦闘機が飛び、それとともに聖火は空に帰っていきました。ロックとダンスの大パーティが繰り広げられましたが、アボリジニの国旗のTシャツ、sorryと書いたTシャツを着て「和解」をテーマとしたメッセージをロッカー達が伝えていました。ゴルフのレジェンド、シャークの異名をとったグレッグ・ノーマンも登場。オーストラリアで人気や当たり前とされる文化紹介とそれらをふんだんに取り入れたパフォーマンスのオンパレードでした。 終了後は、黒須さんによる「国際スポーツ競技大会における国歌国旗の扱いについて①」の報告がありました。ユニバ、ワールドゲームズとの比較など、興味深い報告。質問のオンパレードでしたが、最後は恒例の「もんし」で引き続きの情報交換会でした。初参加者やゲスト、居酒屋談義からの参加者もあり、盛り上がったのでした。

 

 

 

 

第142回JOAコロキウム報告

  • 日 時:2014年5月28日(水)18:00-20:00(ご注意:定例の第3水曜日ではありません)
  • 場 所:「新中野切手サロン」
    (地下鉄丸ノ内線「新中野」下車、4番出口 徒歩1分 LAWSONのあるボニータビル6F)
  • テーマ:映像で見るオリンピックの歴史
  • 内 容:2000年シドニー大会の開会式(後半)(NHK:日本語 約2時間)
    2000年シドニー大会の開会式(後半)(NHK:日本語 約2時間) 20世紀最後のオリンピック大会の開会式。後半は、選手団の入場行進から観ました。選手達は、各国になじみの曲の演奏で入場しました。イタリアはアイーダです。日本はマント姿で「さくら」の曲。南北朝鮮の統一入場行進は「アリラン」のもと、朝鮮半島が描かれた統一旗を南北朝鮮の選手2名が掲げて入場。東チモール選手団は個人選手資格で入場し、両国ともスタンディングオベーションで大拍手で迎えられました。まさに当時の時代を反映していました。開会宣言はディーン総督。選手宣誓に初めて「ドーピングなしで」という文言が入りました。会場内の聖火ランナー達は全て女性。オリンピックに女性が参加した100周年を記念しています。最終点火者はキャシー・フリーマン。アボリジニとの和解をテーマにした演出でした。聖火台は大仕掛け、円盤が滝を登る際に引っかかって、なかなか動かない事態には関係者は肝を冷やしたことでしょう。聖火台が頂点に収まって皆で安堵。なかなかの趣向でした。ノーベル平和賞を狙っていたとされるサマランチ会長はこの大会が任期最後。南北統一チームに随分苦心したとされます。日本選手団のマント姿はさすがに不評でした。開会式では「アボリジニの人々との和解」と「祝女性参加拡大」のメッセージを発信しています。平和のメッセージはどうでしたでしょうか? しかし、各パートが長すぎて、予定より1時間もオーバーしたようです。 終了後は、スポーツ庁設置の話題と抱える問題、2020年東京での野球・ソフト加入問題などの資料を検討し、最後は恒例の「もんし」で少人数ながらの情報交換会でした。